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K2HDに対応、個性的な機能備えたiFi audioのスティック型USB DAC「GO bar剣聖」

2024年03月24日 09時00分更新

K2技術がより幅広く使える

 GO bar剣聖ではこうした“全部入り”の多機能性に加えて、電源とクロック回路を強化するなど基本的な性能を向上している。また、上述したK2 HD技術では、音源データを192kHz/24ビットまでリサンプリング・アップスケールする、ビット拡張、帯域幅拡大技術だ。もともと切り捨てられていた高い周波数領域を復元する処理を施すのもポイントだ。

 K2技術は1987年に日本ビクター(現・JVCケンウッド)と、ビクター音楽産業(現・JVCケンウッド・ビクターエンタテインメント)のビクタースタジオが共同開発した技術だ。波形の補正など技術的な側面もさることながら、ビクタースタジオのエンジニアによる試聴チェックを繰り返して開発されているのがポイントで、国産の高音質化技術の代表例となっている。K2は元々はスタジオのマスタリングのための技術だったが、オーディオ機材の再生音質の向上にも使用されるようになった。その最新版がK2 HDというわけだ。

GO bar剣聖

背面にある剣聖の文字が印象深い

 JVCケンウッドはすでに完全ワイヤレスイヤホン「HA-FW1000T」などでK2技術を搭載しているが、ハイレゾ対応のK2 HDがスティック型のUSB DACに搭載されたことは有線イヤホンをより深く使いこなしたいユーザーにとっても注目のポイントと言えるだろう。

USB DACは付加機能と個性で選ぶ時代に

 スティック型USB DACではこのほかにもユニークな特徴を持つ製品が現れている。

 例えば、アップサンプリング機能であるDAR機能を搭載して、Nintendo Switchなどでも使えるUAC1.0接続モードを搭載したAstell & Kernの「HC4」。ディスクリートDACを搭載したCayinの「RU7」、ドライバー内蔵やスマホスタンドなど遊び心が詰め込まれたDITA Audioの「Navigator」など。高音質であることは当たり前で、さらに差別化を図っている。個性ある製品の時代になったというべきかもしれない。今後ともこの分野の進歩と変化からは眼が離せないという状況が続くだろう。

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