マウスコンピューターは、西日本の修理サービス拠点として、昨年11月に開設した広島サービスセンターの内部をメディアに公開。あらためて同社のサポートや修理での取り組みを紹介した。
3年無償保証を開始したマウスコンピューター
埼玉・春日部に続き、西日本をカバーする修理拠点を広島に開設
マウスコンピューターは「期待を超える3つのポイント」として、「Made in Jpan」「Just for You」「Full Support」の3点をユーザーにアピールしている。特にサポートについては、創業30周年を迎えた2023年の新たな施策として、3年無償保証を開始。また、72時間以内の修理完了を目標とするなど、力を入れている。
その要となる修理拠点は、従来は埼玉県春日部市にある「埼玉サポートセンター」に集約していたが、どうしても西日本のユーザーとの間では配送に時間を要する。その点、広島であれば九州・中国・四国(一部除く)には翌日配達が可能とメリットがあるわけだ。今後は人員の増強や育成を進めることで、今年中には西日本全域をカバーし、全体の1/3の修理を担う予定としている。
その広島サポートセンターだが、広島駅から約7km、広島電鉄江波線江波駅から約1.5km、市街地からも近い広島湾を臨む江波地域の物流施設「GLP広島Ⅱ」内にある。このGLP広島Ⅱは2023年に完成したばかりの5階建ての建物で、最大4テナントが入居可能。テナントの従業員がいない状況でも、荷物の積み下ろしが可能な置き配のスペースがあるなど(GLP広島Ⅱ内には佐川グローバルロジスティクスの拠点も入っている)、効率的な施設になっている。
また、内部にはカフェテリアや休憩スペースがあり、従業員にとって快適な労働環境であることと同時に、テナント企業にとっては従業員確保の面でメリットがあるというわけだ。
広い倉庫内でスタッフがPCを修理
交換用パーツの故障を防ぐための工夫が興味深い
さて、広島サービスセンターの中を見ていこう。
箱に入った修理品が届くと、チェックシートに基づいて、製品の傷や付属品について確認がなされる。特に付属品の有無についてはトラブルが生じないよう、写真を撮影して、システムに登録しているという。
実際の修理作業はノートPCとデスクトップPCでエリアが分かれている。ここで重要なのがユーザーから連絡を受けた症状の再現、そして製品の故障箇所の診断となる。
故障箇所が判明すれば、倉庫内に在庫として用意されたパーツと交換されるが、パーツの保管方法には興味深い工夫が見られた。具体的にはマザーボードや液晶パネルなどについて、プチプチ(緩衝材)で作られた袋に吊るして保管しておくことで、保存中の自重などを原因とした故障が防げるという。これは従業員のアイデアによって生み出されたもので、袋自体は自分たちで作ったとのことだ。
なお、交換されたパーツは、部品メーカーに修理・交換依頼などをすることがあり、品質管理本部のある埼玉サービスセンターに送って一括して管理している。また、今後の製品開発に活かすべく、傾向性のあるトラブルかどうかを分析するため、以前は開発に従事していたスタッフも広島サービスセンターには所属している。
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