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2024年2月のフィッシングは急降下!

「詐欺師も休む旧正月」目に見えてフィッシング詐欺が急減

2024年03月21日 21時00分更新

2024年2月のフィッシング報告件数(フィッシング対策協議会公式サイトより)

旧正月は詐欺が減る季節

 詐欺師は休暇中だったようです。

 フィッシング対策協議会への報告をまとめた2024年2月分の「フィッシング報告状況」によれば、報告件数は前月より3万325件減って5万5502件でした。

 昨年は1月に今回のような大幅減少が見られましたが、今年はそのタイミングが2月にずれた格好です。同協議会は、「フィッシング報告が急増した2020年以降は、毎年、旧正月の前後(前回は2023年1月)は報告が減る傾向がみられます」とのこと。フィッシングに関わっている詐欺師たちは旧正月を祝うエリアで活動しているのかもしれませんね。

 とは言え、油断は禁物。昨年は1月(3万8269件)以降、驚くような勢いで増え続け、半年後の6月には14万9714件にまで膨れ上がったことを忘れてはいけません。

 2月はイオンカードを騙るフィッシングが報告数全体の約25.7%にまで急増。次いでAmazon、三井住友カード、セゾンカード、マスターカードの各ブランドを騙るフィッシングが並びました。上位5ブランドを悪用した報告件数だけで全体の約61.3%を占めています。なお、昨年末から猛威を振るっていたETC利用照会サービスとマイナポイント事務局を騙るものは減少した模様です。

 分野別ではクレジット・信販系が約53.4%と先月から急増しています。次いでEC系約17.6%、金融系約9.1%、そしてオンラインサービス系は約4.5%と前月の4分の1に急減しました。

フィッシング詐欺の誘導先は増加中

 フィッシングメール・SMSなどの誘導先にあたるURL件数は、前月から4502件増えて2万3988件でした。先月同様、「短縮URLやCloudflare Workersで付与できるサブドメイン名を、フィッシングメールに記載する“使い捨て”リダイレクト用URLとして悪用するケース」が多く見られたとのこと。

 また、フィッシングに悪用ブランド件数は、前月より4ブランド減少して70件でした。数字の動きは小幅ですが、70件以下まで落ちたのは2021年4月以来のことです。

 SMSを使ったフィッシング詐欺「スミッシング」は相変わらず宅配便系の不在通知を装う文面からAppleを騙る偽Webサイトに誘導するパターンが多いようです。そのほか2月はモバイルキャリアを騙るスミッシング報告が増加したとのこと。

2024年2月のフィッシングサイトのURL件数(フィッシング対策協議会公式サイトより)

2023年2月のフィッシングに悪用されたブランド件数(フィッシング対策協議会公式サイトより)

 今後も怪しいメールやSMSを受け取ったら、可能ならばフィッシング対策協議会に報告すると良いでしょう。

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