チップセットは2世代前だがゲーミングには強い
その性能について確認すると、チップセットにはクアルコム製の「Snapdragon 8 Gen 1」を搭載し、メモリーは8GB、ストレージは256GB。今となっては2世代前でリアルタイムレイトレーシングには非対応であるなど、上位モデルと比べれば性能が落ちるとはいえ、十分高性能だ。
その性能を主要なゲームで確認してみると、グラフィックはいずれも一般的なハイエンドモデルに匹敵する設定が可能。上位モデルと比べれば描画の緻密さには欠けるが、その分描画も早いのでチップセット性能の不足を補い、最新モデル並みの快適な動作を実現している。
気になるゲームプレイ中の発熱も、1時間程度連続してプレイして温度を測定してみたみた限りでは40~41度くらいに抑えられていた。先に触れた通り、角ばっている側面がホールド感の面で不満ではあるものの、それ以外の部分においてはゲーミングに関する満足感はかなり高いといえる。
もう1つ、性能面で気になるのはバッテリー容量だが、Galaxy S23 FEは4500mAh。サイズが違うとはいえ、Galaxy S23が3900mAhであることを考えれば十分な大きさといえる。ワイヤレス充電に加え25Wの急速充電にも対応しているので、超高速ではないとはいえバッテリー不足時の安心感は高い。
モバイル通信機能についてだが、SIMは物理SIMとeSIMのデュアルSIM構成。5Gにも対応するが対応周波数帯は執筆時点では公表されていない。ただ、Galaxy S23 FEを販売するのはauのみなので、それを考えればauの周波数帯に準じたものになるだろう。
最後に、グーグルがGalaxyシリーズの「クイック共有」への統合を打ち出したAndroidのファイル共有機能「ニアバイシェア」の扱いについてだが、Galaxy S23 FEは海外ではその発表前に発売されたモデルということもあって、まだ共通化がなされていないようだった。今後のアップデートで変わる可能性はあるが、従来のGalaxyシリーズと同様、クイック共有とニアバイシェアの2つが併存している点には注意したい。
【まとめ】“性能”と“節約”を両立できる満足感は高い
まとめると、Galaxy S23 FEは大画面で高いチップセット性能とカメラを備えるなど、若い世代が必要とするニーズをうまくキャッチアップした内容に仕上がっている。一部カメラの性能など随所にコストダウンを図ることで低価格化を図っており、auでの販売価格は8万8000円とハイエンドモデルとしてはかなり安価だ。
この値段であれば、2023年12月末に一部改正された電気通信事業法の値引き上限をフルに適用でき、(番号ポータビリティでの転入など条件は付くだろうが)4万4000円にまで値引くことができる。それだけに高い性能は欲しいがお金は節約したいというニーズにうまくマッチするスマートフォンといえるだろう。
au「Galaxy S23 FE」の主なスペック | |
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メーカー | サムスン電子 |
ディスプレー | 6.4型有機EL 120Hz対応 |
画面解像度 | 1080×2340 |
サイズ | 約76×158×8.2mm |
重量 | 約209g |
CPU | Snapdragon 8 Gen 1 |
内蔵メモリー | 8GB |
内蔵ストレージ | 256GB |
OS | Android 14 |
無線LAN | Wi-Fi 6E |
カメラ画素数 | 約5000万画素 +約1200万画素(超広角) +約800万画素(光学3倍) イン:約1000万画素 |
バッテリー容量 | 4500mAh |
FeliCa/NFC | ○/○ |
防水/防塵 | ○/○(IP68) |
生体認証 | ○(指紋+顔) |
USB端子 | Type-C |
カラバリ | ミント、クリーム、グラファイト |
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