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最上位のCore Ultra 9 185HにRTX 4070に240HzのOLEDですからね

「ROG Zephyrus G16」実機レビュー = ハイエンドモバイルPCは「Core Ultra + RTX + OLED」の時代なのだっ!!

2024年03月06日 11時00分更新

 ASUSがCES2024にてグローバル発表した「ROG Zephyrus G16」が日本でも発売される。

 スリムボディにインテルの新世代モバイルプロセッサー「Core Ultra」と、NVIDIAの「GeForce RTX」を搭載したモバイルノートPCだ。さらに、ROGでは初のOLED搭載で、リフレッシュレート240Hzを実現している。

 ASUSから試用機を借用できたので、新デザインのZephyrusと、Core Ultra最上位CPUの速度をみていこう。

最上位Core Ultra 9 185HにRTX 4070で240HzOLED採用
16型でテンキーレスのスッキリデザイン

天板のスラッシュ・ライティングにはLEDが内蔵されアニメーションさせることができる

 日本で発売となる「ROG Zephyrus G16」は4モデルで、CPUはCoreUltra 9 185HまたはCoreUltra 7 155Hを搭載し、Ultra 9モデルではGPUにGeForce RTX 4080または4070を、Ultra 7では4060を搭載する。

 ボディはアルミ削り出しで、天板に斜めの光るラインが入る新デザインでプラチナホワイトとエクリプスグレーの2色。Ultra 9+RTX 4080はホワイトのみで、Ultra 9+RTX 4070はホワイトとグレー、Ultra 7+RTX 4070はグレーのみとなる。価格は44万9800円から26万9800円だ。

 Ultra 9 185HとUltra 7 155Hはともに6P+8Eの16コア22スレッドで同じ。9はベースパワーが45Wで最高周波数5.1GHz、7は28Wで4.8GHzという違いがある。また、内蔵するIntel Arc graphicsのコア数は8で同じだが、最高周波数が2.35Hzと2.25Hzという違いがある。

 メインメモリーは全モデルLPDDR5X-7467で32GB、ストレージはPCIe4x4で1TB内蔵する。

RTX4060と4070モデルには第3のファンを搭載し、冷却性能を強化している

SSDには放熱シートを装着

M.2スロットが1つ空きがあり、増設可能だ(自己責任になります)。

 ディスプレーはROGシリーズ初の有機EL採用。Ultra 9モデルは「ROG Nebula Display」で、OLEDの16インチ16対10比率、2560×1600ドット、リフレッシュレート240Hz、応答速度0.2ms、コントラスト比100万対1で最高輝度は500ニト。Ultra 7モデルはTFT液晶。スピーカーは2W×2に1W×4というこだわりの6スピーカーだ。

OLEDなので輝度と鮮やかさは文句なし

スピーカーは左右合計で6個搭載している

 キーボードはテンキーなしの86キー日本語キーボードでRGB イルミネート。キーキャップを12%大型化し、ストロークは1.7mmある。キーボード奥に4つのキーがあり、機能設定が可能だ。

 カーソルキーは少し小さめだが凸配列で、\キーとBSキーだけ少し小さい。タッチパッドは広大で152×100mmもあり、クリックは静かでとても使いやすい。

16型なのでもう少し幅を広げて¥や半角/全角キーをフルサイズにしてほしいところだ。

4つの追加キーはユーザーが機能を指定できる

 本体サイズは約355×247mmで、Ultra 9モデルは厚みが最薄部14.95mm、Ultra 7は16.45mmで、重量はRTX 4080モデルが1.95kg、4070モデルが1.85kgである。

斜めのラインがシャープなイメージを与える

吸排気のため、低面は広くメッシュになっている

 インターフェースはHDMI、Thunderbolt 4、USB3.2 Gen2 Type-C、USB3.2 Gen2 Type-A×2、SDカードスロット、オーディオコンボジャックを搭載。

前面と後面はスリットがなくスッキリ

Type-A端子が左右両方に設置されているのは良心的デザイン。フルサイズのSDカードスロットもカメラ好きにはうれしい。

 バッテリーは90Wh内蔵で、JEITA3.0では約6.9時間(動画再生時) /約11.9時間(アイドル時)。電源端子は独自タイプで、240W出力のACアダプターが付属する。

 スリムデザインで冷却効率を上げるため、液体金属グリスをCPUとGPUに使用。広い放熱面積を持つ独自のPulsarヒートシンクによってCPU・GPUの熱を放熱する。

 新しいエアフローを採用し、底面部分に吸気口と排気口を設置することで、効率よく冷却を行なう。

 RTX 4070と4060搭載モデルには、CPU用とGPU用の2つのファンに加えて、GPUの熱の移動を助けるための3つ目のファンを追加したTri-fanテクノロジーを搭載。4080モデルにはデュアルファンの第2世代Arc Flow Fansとより強力な冷却性能を持つベイパーチャンバーを搭載する。

Core Ultra 9はUltra 7の140%以上の速度
RTX 4070はIntel Arc Graphicsの4倍速

 今回速度を計ったのはCore Ultra 9 185H + RTX 4070モデルだ。まずCPU速度だが、Cinebench R23では、シングルで1890、マルチで20197に、Cinebench 2024では、シングルで111、マルチで1115だった。

 他社マシンだが、Core Ultra 7 155Hでは、R23が1803と14150、2024が104と762だった。また、最新の14世代コアi9-14900HXでは、R23が2168と29536、2024が125と1562だった。

 前述のとおり、Ultra 9 185HとUltra 7 155Hはともに6P+8Eの16コア22スレッドで同じ。9はベースパワーが45Wで最高周波数5.1GHz、7は28Wで4.8GHzという違いがある。i9-14900HXは8P+16Eの24コア32スレッド、ベースパワー55Wで5.8GHzだ。

 Ultra 9は7よりも、シングルコアで5%、マルチコアで42~46%高速である。i9-14900HXはUltra 9よりもシングルコアで13~15%、マルチコアで40~46%高速である。

 i9-14900HXを搭載したゲーミングノートは、RTX 4090を搭載し、超強力なクーリングシステムを搭載し、大型で重くなる。Core Ultra搭載のゲーミングノートが増えつつあるのは、Ultra 9が省エネでも動作しながら、最高速ではi9-14900HXの70%近い速度が出るからと考えられる。

搭載アプリの「Armory Crate」ですべてのセッティングが行えるのは便利だ

RacingやFPS、Cinema、Eyecareなどのセッティングが選べる

 3D性能は、今回のCore Ultra 9 185H + RTX 4070では、3DMarkのTimeSpyが12359、FireStrikeが26382、PortRoyalが7558だった。

 Ultra 7 155Hのみ搭載したマシンでは3901、8347、1608だったんので、Intel Arc GraphicsとRTX 4070の速度差は、3.2~4.7倍あるということになる。

 ストレージ速度はマルチリードが4938MB/s、ライトが3409MB/sで、PCIe4x4としては爆速ではないが、十分な速度が出ている。

 バッテリーは90Wh搭載しており、ディスプレー輝度100%で、Wi-FiでWEB巡回したところ、3時間11分動作した。500ニトのOLED全開でこれだけ持てばモバイルノートとして活用できる。

ハイエンドモバイルはCore Ultra + RTXの時代になる
シャープなデザインにOLEDで爆速は最強だ

 天板のスラッシュ・ライティングは、光りのアニメーションパターンを指定でき、ディスプレーを閉じても光らせておくことができる。シャープなボディデザインに、広大なタッチパッドと、未来的なデザインがうれしいマシンである。

天板のスラッシュ・ライティングの動作も「Armory Crate」で自分の好みに変えられる

 いま、モバイルノートは16型の競争が激しくなってきた。Core Ultra搭載の超薄型や軽量モデルも登場しているが、Zephyrus G16はUltra 9にRTXを積んだ爆速16型モバイルノートだ。

 他社では、DellのXPS 16や、LG gram Pro(海外モデル)はCore UltraにRTXを搭載してきている。ハイエンドのモバイルノートはUltra+RTXが「アガリ」という時代が来たわけだ。Zephyrus G16は、ASUSのゲーミングブランド「ROG」を冠するが、全体イメージも、薄型軽量のスペックからも、モバイルノートPCのハイエンドモデルということができる。

 1.85kgは持ち歩くにはギリな重さだが、AI搭載で省エネのCPUに、いざというとき頼りになるRTXを積んでいるのは、家や会社はもちろん、長期の出張でも相棒としての安心感は高い。355×247mmが入るバッグを見つけてでも持ち歩きたくなる、カッコよさとパワーを兼ね備えたマシンである。

 
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