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テレビの音声がよく聞こえる! 「ミライスピーカー」が低価格になって新登場

2024年02月29日 11時00分更新

機能・性能ほぼ同じで1万円安

 サウンドファンは、テレビから流れる人の声をクリアにするミライスピーカーの新製品、「ミライスピーカー・ミニ」の販売を2月29日に開始します。構造をシンプルにすることで低コスト化に成功、従来製品(ミライスピーカー・ホーム)より1万円弱下げた1万9800円で販売するものです。

 ミライスピーカーは、平板を湾曲させた振動板による「曲面サウンド」が特徴となっています。ドライバーの先に、長方形の振動板が弧を描くようにつながっており、高音域を広範囲に届けることができます。結果、人の声が聞きやすくなるため、ドラマや映画のセリフが聞こえづらいと感じる中高年ユーザーから高い満足度を得ています。

従来のスピーカーはコーンと呼ばれる円錐形の振動板を搭載しているが、ミライスピーカーの振動板は湾曲した長方形の平板

 また、一般的な円錐形のスピーカーは中心から前方に音が広がっていきますが、真横方向ではクリアな音が得られません。これに対し、曲面サウンドは指向性が広く、正面だけでなく真横方向でも音質が変化しにくい特性もあります。

曲面サウンドは高音域を遠くまで届けるだけでなく、広い指向性によりどの位置からも音声が聞きやすい

 新発売する「ミライスピーカー・ミニ」は、ミニと名付けているものの、従来の「ミライスピーカー・ホーム」より少しサイズが大きく、性能的にも大きな変更はありません。ミニという名称は、昨年発売となった「ミライスピーカー・ステレオ」との対比から付けたそうです。また、部品点数を減らすことにより製造コストも大きく削減でき、より多くの人が手にできる低価格を実現できたとしています。

3m離れても小さなボリュームで聞こえる

 デモ機を借りて試してみました。筆者は今年で58歳。自分では自覚していませんでしたが、先日里帰りしていた20代の娘から「テレビの音が大きい」と文句を言われました。言われてみれば、ニュースでもドラマでもバラエティでも人の声がはっきり聞き取れず、ボリュームをかなり上げていたことに気付きました。テレビでは、声と背景音の区別がつきにくく感じるというのがその理由です。

 ミライスピーカーを使って見ましょう。まず付属するケーブル(3.5mmステレオ)をテレビのヘッドホン端子に接続します。電源は付属のアダプター(DC IN 12V 1.5A)を使用。迷うことなく設置できるので、高齢者でも扱いやすいでしょう。

 自宅のテレビは、ヘッドホン端子を使用しながらでもテレビのスピーカーから音声を出せるモデルなので、この機能をオンにします。というのも、55型の大画面テレビでは片側1個のミライスピーカーだけでは音場に違和感があるからです。また、ミライスピーカーは高音域がクリアに聞こえる反面、低音域が若干弱いため、迫力を求めるにはテレビのスピーカーを併用したほうがよいと考えました。

ミライスピーカーとテレビの両方から音が出るように設定。ただ、ミライスピーカーから出る音がかなり明瞭なので、ニュースやバラエティ、ドラマくらいならテレビスピーカーの音がなくても違和感がない

 聞いてみると、確かに人の声がとてもクリアです。これまで全体的にまるっと聞こえていたテレビの音から、人の声が際立って聞こえてきます。また、離れた距離にまで音が良く届くのもポイントです。ミライスピーカーのボリュームダイヤルが「1」の状態でも、テレビから3メートル離れたダイニングテーブルではっきりくっきりと声が聞こえるのには驚きました。LDKのカウンターキッチンで調理している妻も「人の声がはっきり聞こえる!」と驚愕の声。

ミライスピーカーの音量ダイヤル「1」でも大きいくらい。それほど明瞭に聞こえる。なお、前モデルは曲面振動板が白かったが、新製品は黒くなってテレビ本体とマッチするブラックになった。

 書斎の32型のテレビにつないでみても違いがはっきり分かります。最近の30-40型クラスの液晶テレビは、ベゼルを薄くするためにスピーカーは正面にはなく、裏側や真下を向けて搭載されています。テレビ台に音を反射させて広げる仕組みです。スピーカー出力が低いこともあって全体的に音がくぐもって聞こえ、特に人の声がぼんやりとして聞こえづらく感じていました。これがミライスピーカーによって劇的に変化しました。リビング同様、ニュースのアナウンサーも映画のセリフもクリアになり、とても聞き取りやすくなります。一度使ったらやめられません。

仕事部屋の小型テレビはあまり音質がよくなく音声がくぐもって聞こえるが、ミライスピーカーにより明瞭に聞こえるようになった。指向性が広いので画面の後ろに横向きに置いても音質に全く問題がない

ステレオタイプと合わせて100万台目指す

 ちなみにサウンドファンでは、昨年10月に曲面振動板を2台搭載した「ミライスピーカー・ステレオ」(価格3万9600円)も発売しています。こちらはステレオアンプ内蔵により、人の声だけでなく音楽や背景音も聞き取りやすくなるモデルです。

ステレオサウンドがほしい人には「ミライスピーカー・ステレオ」を用意

 同社はスタンダードモデルを低価格化したミライスピーカー・ミニを発売することで、ユーザー数の拡大を目指しています。ステレオモデルと合わせて3年以内に累計100万台突破が目標だと言います。

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