モバイル社会研究所「2023年シニア調査」からわかること
5年で新聞は減少、ネット・SNSが大幅増。ついにシニア層でも変化が!
シニアがニュースを得る手段はテレビと新聞。だが……
「ニュース情報はネットかテレビで得る」という若者が増えている。では、シニア層はどうなっているのか。NTTドコモ モバイル社会研究所の「2023年シニア調査」(2023年1月)を見ていこう。
ニュースを得る方法について聞いたところ、テレビはいずれの年代においても、最も高く9割以上に。続いて新聞が高く、年代が上がるほど高くなった。Webサイトは60代で約半数だった。
おすすめの関連記事
流行中のサポート詐欺に必須(?)の機能「遠隔操作アプリ」ってなに?
5年で新聞は減少、ネット・SNSが大幅増加
2018年の結果と比較すると、この5年間でシニアのニュース取得方法にどのような変化が起きているのかがわかる。テレビは相変わらず9割以上である一方、新聞は15ポイント減少。シニアにおいても、新聞利用は減りつつあるのだ。
最も増えたのは36ポイントも増加したWebサイトだ。また、ソーシャルメディアも21ポイント増加している。シニアにおいてもスマホの利用が増え、それに伴い、ニュースの取得もWebサイトやSNS経由となりつつあるのだ。
なお、新聞は全体では15ポイント減らしているものの、全年代で減ったわけではなく、世代ごとに違いがある。特に減らしたのは2023年調査分の60代後半のシニアで、5年前の60代前半と比べると、21ポイントも減少。2023年70代後半のシニアは、5年前の70代前半と比べても、ほとんど変化していない。
Webサイト、ソーシャルメディアはどの世代も同じように上がっており、少し若い世代には、より影響が大きい。
70代後半のシニアはあまり変化がないが、60代後半は特にこの5年でニュースの取得法が大きく変わったというわけだ。
シニア層においてもニュースの取得法は変化しつつある。今後、新聞はさらに縮小し、WebサイトやSNSでのニュース取得が増えることは間違いなさそうだ。
著者紹介:高橋暁子
ITジャーナリスト、成蹊大学客員教授。書籍、雑誌、Webメディアなどの記事の執筆、監修、講演などを 手がける。SNSや情報リテラシー教育に詳しい。『ソーシャルメディア中毒』(幻冬舎)、『Twitter広告運用ガイド』(翔泳社)、『できるゼロからはじめるLINE超入門』(インプレス)など著作多数。テレビ、ラジオ、新聞、雑誌などメディア出演も多い。公式サイトはhttp://akiakatsuki.com/、Twitterアカウントは@akiakatsuki
週刊アスキーの最新情報を購読しよう