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望遠に強い「OM SYSTEM OM-1 Mark II」+100-400mmレンズで寝ている猫を“どアップ”で撮影

2024年02月21日 12時00分更新

毛繕い中の様子を超望遠で。目を閉じたまま、気持ちよさそうに毛繕いしてたのであった。2024年2月 OMデジタルソリューションズ OM SYSTEM OM-1 Mark II

 ロゴが「OM SYSTEM」になった「OM-1 Mark II」の第2弾は、屋外望遠編。

 OM SYSTEMというか、OM-1の特徴のひとつに「望遠と連写に強い」ってのがある。今回、OMデジタルソリューションズから「M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS」も借りたので、ちょいと“超望遠猫”を撮ってみた。マイクロフォーサーズだと35mm判換算で800mm相当になるわけで、めっちゃ望遠なのだ。

「OM-1 Mark II」に100-400mmの超望遠ズームレンズを装着。さすがにレンズがでかいけど、望遠ならではの迫力ある写真を撮れる。

 これなら猫が遠くにいてもアップで撮れる……と、ときどき猫に会える公園に行ってみたら、ちょうど日差しが当たる草むらで気持ちよさそうに寝てるではないか。

 葉や草の間に顔を突っ込んでる様子が面白くて1枚。わざとそこに顔を突っ込んでるのかと思うよね。

葉や草の間に顔を突っ込んで寝てる白猫。暖かい日差しが気持ちいい季節なのだ。2024年2月 OMデジタルソリューションズ OM SYSTEM OM-1 Mark II

 この時点では、まだ227mmとそこまで望遠じゃない。寝てる猫を起こさないよう、400mm(35mm判換算で800mm相当)までズーミングすると、どアップである。

迫力の超望遠。寝た猫を起こさずに撮るには望遠である。2024年2月 OMデジタルソリューションズ OM SYSTEM OM-1 Mark II

 その隣では、黒っぽい猫が目を閉じたまま毛繕いを始めてた。毛繕い中を連写した中から、舌が一番かわいく飛び出てたカットを選んでみたのが冒頭写真だ。かわいくて大迫力。

 でも、ちょいと散歩しながら猫に出会ったら撮ってやろう、というお気軽写真散歩に1.3kgを超える100-400mmレンズを持っていくのはヘビー。しかも、そんな大きなレンズを付けて街中を歩いてたら怪しい。不審者だ。

 いいレンズないかな、と家の防湿庫を探ってみると、最適なのを発見。パナソニックの「LUMIX G X VARIO PZ 45-175mm / F4.0-5.6 ASPH. / POWER O.I.S.」(正式名称が長い)という、小さくて軽くて細くて安い電動ズームレンズである。

 2011年発売というミラーレス一眼黎明期に登場したすごく古いレンズなのだけど、ズーミングしてもレンズ長が変わらないのもいいし、写りも悪くない。

OM-1 Mark IIにパナソニックの45-175mmレンズを装着。さっきの100-400mmレンズと比べるとレンズの細さ、小ささがよくわかる。これは軽くて楽チン。

 それをOM-1 Mark IIに装着して、ぶらぶらと自転車で買い物がてらの散歩。数十分走ったところに毎回猫と遭遇する駐車場があるので、そこを目的地にする。

 途中、道ばたにちょこんと姿勢よく座っているキジトラを見つけたので、離れたところに自転車を止めて、少し遠くから猫目線で望遠撮影。道路の端にそっと座ってる姿が凛々しい。

道路の端っこギリギリのところにちょこんと座って、こっちを見ていたのである。いい顔をしたキジトラだ。2024年2月 OMデジタルソリューションズ OM SYSTEM OM-1 Mark II

 猫がいるのは、民家のガレージの入り口。そのおうちの方が世話をしているようで、ちょうど出てきたので挨拶。「猫を撮ってる」と言うと、「いいですよ」と言ってくれた。よかった。

 続いて、猫がいる駐車場に向かうのだが、走っていたら視界の隅に違和感を覚えた。周辺視野がアラートを発したのだ。もしやと、ちょっと戻ってみると、黒くて丸い塊がいたのだ。周辺視野って大事ですな。

 さっとカメラを取り出して撮る。先方も予想外だったのか、びっくりした顔をしてる。レンズが軽いので、ぱっと構えてぱっと撮れるのがいい。

ちょっとびっくりした顔で振り向いた瞬間。きれいな黒猫だ。2024年2月 OMデジタルソリューションズ OM SYSTEM OM-1 Mark II

 見るからにこっちを警戒してるので、「驚かしてすまんな」と言いながら自転車に戻る。そして、いつも猫がいる駐車場に辿り着くと、猫一匹いなかった。残念。

 まあそういうこともあるさ、とすぐ横の公園でちょっと休憩して戻ってみると、ぷくっとした立派なキジトラのハチワレが堂々と座ってるではないか。いい体格で何よりである。

立派な体格のキジトラのハチワレ。しゃがんで猫目線アングルで。2024年2月 OMデジタルソリューションズ OM SYSTEM OM-1 Mark II

 最新のフラッグシップ機に、13年前の廉価なレンズを付けるってのも悪くないでしょ。

 最後は、よりいいレンズをってことで、OMデジタルソリューションズの「M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO」で撮って締めよう。ズーム全域でF2.8のハイエンド望遠ズームである。35mm判換算で80-300mmだ。

 住宅街の片隅でドンツキに猫がいたので、人通りがほぼないのをいいことに這いつくばらせてもらった。

道路の奥にちょこんと座ってたキジトラ。目を閉じて、口が半開きなのは小さな声でにゃあと鳴いた瞬間だからだ。2024年2月 OMデジタルソリューションズ OM SYSTEM OM-1 Mark II

 多少大きく重くても超望遠で行くか、クオリティ重視で明るいハイエンド望遠で行くか、廉価な小型・軽量の望遠で機動力重視で行くか。

 そこは、体力と財力に相談しつつ決めよう。

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筆者紹介─荻窪 圭

 
著者近影 荻窪圭

老舗のデジタル系フリーライター兼猫カメラマン。今はカメラやスマホ関連が中心で毎月何かしらのデジカメをレビューするかたわら、趣味が高じて自転車の記事や古地図を使った街歩きのガイド、歴史散歩本の執筆も手がける。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『古地図と地形図で楽しむ東京の神社』(光文社 知恵の森文庫)、『東京「多叉路」散歩』(淡交社)、『古地図と地形図で発見! 鎌倉街道伝承を歩く』(山川出版社)など多数。Instagramのアカウントは ogikubokeiで、主にiPhoneで撮った猫写真を上げている。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/

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