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「量子コンピューター」なら1万年かかる問題を200秒で解く!? 暗号解読も楽々に?

2024年02月12日 19時00分更新

シュレディンガーの猫も驚く次世代コンピューターがやって来る?

今私たちが使っているのは「古典コンピューター」だ!?

Q:「量子コンピューター」ってなに?

A:物質を構成する原子や電子など「量子」の持つ性質を利用し、「量子力学」の原理を応用して処理を実行するコンピューター。

 「量子重ね合わせ」「量子もつれ」といった量子力学の現象を利用して並列計算を実現することで、従来のコンピューターでは膨大な時間を必要としていた暗号解読のような複雑な計算をより短時間で処理できると期待が寄せられている。

 量子コンピューターの仕組みとして、汎用性のある「量子ゲート方式」、量子力学を活用して最適な組み合わせを探し出す「量子アニーリング方式」が存在する。

 特に量子アニーリング方式の量子コンピューターは製造業や物流といったビジネスや我々の生活に直結した分野での最適化に貢献するとして急ピッチで研究が進められている。

 2019年にはGoogle製の量子コンピューターが、スーパーコンピューターを利用しても1万年かかる問題を200秒で解き、世界に大きな驚きをもたらした。長年SFだと思われていた量子コンピューティングは、ここに来て一気に現実のものとなりつつあるのだ。

 実用性がある量子コンピューターの登場にはまだ20年ほどかかると予想されているものの、完成した暁には現在のコンピューターでは解析に限界がある諸問題を解決できる可能性を秘めている。

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