フジヤエービック主催の「冬のヘッドフォン祭 mini 2024」が2月10日に開催された。場所は東京駅近くのステーションコンファレンス東京で、6階フロアを貸切っていた。事前登録が不要となったこともあり、会場内の通行が難しいほどの盛況ぶりだった。会場での物販は見送られた。60社が出展。その中から筆者注目の製品をピックアップした。
STAXのエントリー向け静電型ヘッドホンシステム
“静電型イヤースピーカー”で有名なSTAXは、新しいエントリー機「SR-X1(仮称)」を参考出品。価格は未定だが、新開発の静電型ドライバー(ヘッドフォンアンプ)「SRM-270S」とセットにした「SRS-X1000(仮)」で10万円強。ヘッドホンのみで5~6万円と比較的手の届きやすい価格になりそうだ。
伝統の小型円形イヤースピーカーを現代の設計思想で再構築したという。
新設計の中型円形ユニットで、単に小型化しただけではなくパーツの継ぎ目を最小限にして正確な音を追求したということだ。手にしてみると軽量で使いやすく感じられた。音質は中高域にスタックスらしい華やかさがありながら、全体的には落ち着いた感じのサウンドだった。
フォステクス創立50周年記念モデル
フォステクスは2月10日発売のハイエンドヘッドホン「TH808」を出展。同社のオープン型ダイナミックヘッドホンの最高峰「TH909」をベースに開発したモデルだ。TH909は直販価格31万9000円と高価だが、TH808は同18万7000円となる。振動板はTH909と同じだが、ダンパー設計やケーブルなどに違いがある。ハウジングは高級木材の黒胡桃無垢材を採用。音質は極めて高く、クラシックでは空間が広大なのに驚くほど。ジャズでは鋭いドラムのアタックが堪能できた。
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