課金する高校生のうち27%はゲームに毎月1万円以上支払っている
子どもの4人に1人はゲーム課金経験あり、SNS原因でけんかも
3分の1がゲームで「課金経験あり」
小中高校生のゲームやネットの利用状況はどうなっているのだろうか。東京都教育委員会の令和4年度「児童・生徒のインターネット利用状況調査」(2023年6月)を見てみよう。
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ゲームで課金したことがあるか聞いたところ、小学校では23.7%、中学校では31.9%、高等学校では39.2%、特別支援学校では19.5%で、全体では27.4%と約4人に1人の児童生徒に課金経験があった。子どもたちにとってゲームでの課金は一般的なことになりつつあるのだ。
そのうち、調査対象期間の4月から11月までの約8ヵ月での課金額は、1000円~2999円が最多だった。一方、全体の11%が1万円~4万9999円に達しており、課金額が多い児童生徒も少なくない。
保護者の許可を得て、お小遣いやお年玉などで課金するなら問題はないが、内緒で高額課金してしまっている例も多い。課金の有無、課金額などを子どもと話し合って決めた上で、課金したいときには保護者に相談させるなどするといいのではないだろうか。
4分の1が「SNSの文章が元でけんか」
インターネット利用時にトラブルや嫌な思いをした経験があるか聞いたところ、全体の7.7%が「ある」と回答。
トラブルや嫌な思いをした経験の内容は、「メールやSNSに書き込んだ文章が原因で友だちとけんかになった」が全体の4分の1に当たる25.3%と最多に。続いて「グループ内や、誰もが見られるところで、自分の悪口や個人情報を書かれた」(17.2%)、「無料通話アプリなどのグループで仲間外れにされたり、勝手に退会させられたりした」(13.9%)などとなっていた。
GIGAスクール構想によって、全国の小中学生は一人一台の端末を貸与され、日常的に利用するようになった。スマホの所持開始年齢も年々下がっている。LINEなどのSNSコミュニケーションの利用が増えた一方、リテラシーは急速に上がるわけではないため、トラブルが増えてしまっているのだ。
主に文章のみでやり取りするSNSコミュニケーションは大人でも難しい。特に文章力や読解力が高くない子どものうちは、適切な指導や見守り、ルールなどが必要だ。困ったときには相談させるようにすることで、いじめなどの早期発見につながるのではないだろうか。
著者紹介:高橋暁子
ITジャーナリスト、成蹊大学客員教授。書籍、雑誌、Webメディアなどの記事の執筆、監修、講演などを 手がける。SNSや情報リテラシー教育に詳しい。『ソーシャルメディア中毒』(幻冬舎)、『Twitter広告運用ガイド』(翔泳社)、『できるゼロからはじめるLINE超入門』(インプレス)など著作多数。テレビ、ラジオ、新聞、雑誌などメディア出演も多い。公式サイトはhttp://akiakatsuki.com/、Twitterアカウントは@akiakatsuki
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