週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

ブランドの夢を込めて新規に開発、水月雨のポータブルCDプレーヤー「DISCDREAM」

2024年02月06日 07時00分更新

DISCDREAM

 地球世界は、水月雨(MOONDROP)ブランドのポータブルCDプレーヤー「DISCDREAM」を2月9日に発売する。価格はオープンプライス。店頭での販売価格は3万7500円程度になる見込み。

DISCDREAM
DISCDREAM

大き目の操作ボタンが用意されている

PCのUSB DACとしても使える

 バッテリー駆動で利用できるミニマルなデザイン。レトロなアルミの折り返しエッジ・クラッディング加工など、ディテールにもこだわっている。40年前のクラシックなポータブルCDプレーヤーのエッジとネジ固定を参考にし、世代を超えた製品を作りだしたとする。ヘッドホンをつないでCDを聴けるほか、USB接続でPCの音源を再生したり、microSDカードに保存したファイルの再生も可能。

 バッテリー容量は3500mAh。CDモードで10時間の連続再生が可能。USB Type-C充電(5V2A)に対応する。 ヘッドホン出力(3.5mm)は最大500mW、LINE出力は2Vrms。音楽CDやCD-R/RWのほか、MicroSDカードのファイル(MP3、WMA、 LC-AAC、OGG、FLAC、APE)を再生したり、PCと接続してUSB DACとして利用することもできる。対応フォーマットはPCMが最大384kHz/24bit、DSDが最大11.2MHz。

DISCDREAM

オーディオマニア向けCDプレーヤーとしてサーボ機構にもこだわっている。

 サーボ機構にもこだわっている。モーターにはオーディオ専用のドライブチップを採用し、均一で安定したスピードを実現。レーザー部にはオーディオ専用のCDレーザーヘッドを採用し、ディスク読み取り能力を高めている。二重衝撃吸収として、データキャッシング回路の電子キャッシングと弾性ダンピング物理バッファーを組み合わせている。DACチップはシーラス・ロジックの“MasterHF1”を採用。独立したHi-Fiグレードの増幅回路や6基のリニア電圧レギュレーター・チップで独立した電力供給をするなどこだわった仕様にした。

DISCDREAM

シーラス・ロジックの“MasterHF1”を採用。独立したHi-Fiグレードの増幅回路や6基のリニア電圧レギュレーター・チップで独立した電力供給

 部品については、オートモーティブグレードのルビーオーディオ用アルミ電解コンデンサーをフルセット採用。3基のNDKオーディオグレードの水晶発振器制御クロックを使用している。30年以上の経験を持つ電気音響エンジニアがチューニングした音質は暖かく、雰囲気があり、まろやかでダイナミックなリスニング体験をもたらすとしている。

あえて新規開発したCDプレーヤー

 DISCDREAM開発にあたり、水月雨は「優れた音質のポータブルCDプレーヤーを開発することは夢の一つ」とする一方で、「十分な音質のポータブルCDプレーヤーを作るのは簡単なことではありません。市販のポータブルCDプレーヤーは、オーディオマニアが求める音質、パワー、原音の復元ともに全く不十分であり、古いプレーヤーは劣化しており、故障や不具合がないCDプレーヤーを見つけるのは困難な時代です」ともする。

 また、「市場では適切なチップや光学アセンブリを見つけることは非常に難しく、ODMメーカーもまた、非常に性能の低いソリューションしか用意していない状況」だったという。転機となったのは2022年の中頃で、水月雨のR&D部門に、音楽が好きでかつて大手のCDプレーヤーを制作していたベテランのエンジニアが入社したことで、ポータブルCDプレーヤーのプロジェクトがスタートできたという。

 Hi-FiポータブルCDプレーヤーの新規開発は挑戦に満ちており、数十年前の方法を借りたり、利用可能な既存のアーキテクチャーもないなか、独自の答えを見つける作業には困難と課題が山積みだったという。挑戦的な新アーキテクチャーの設計、異なる時代の電子回路の組み合わせマッチング、修正に次ぐ修正など、1年以上の開発期間を経てこの製品を届ける成果だと開発の思いを語っている。

■関連サイト

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります