週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

GeForce RTX 4080 SUPERは高負荷でこそ輝く?最新GeForce&Radeon15モデルとまとめて比較

2024年01月31日 23時00分更新

文● 加藤勝明(KTU) 編集● ジサトラユージ/ASCII

DLSS FG&AFMFありでのパフォーマンスをチェック

 ここから先の検証ではDLSS FGだけでなく、RadeonのAFMFを利用して力比べを行う。DLSSもしくはFSR 2にゲーム側が対応していればすべて“バランス”とした。ただ、AFMF利用時のPowenetics v2経由の電力データ取得が難しいため、AFMFを使わない状態でのフレームレートも併記した。

 AFMF有効時のフレームレートはRadeon Softwareでしか計測できない、という制約もRTX 4070 SUPER等のレビュー時と同じ。ただ平均・最低フレームレートに関してはRadeon Softwareが出力するフレームタイムの生ログから計算している。

 まずは「F1 23」で試してみよう。画質“超高”をベースに、DLSSやFSR 2は“バランス”に設定。以前のレビューでは書き忘れていたが、異方性フィルタリングも16xとしている。ゲーム内ベンチマーク再生中のフレームレートを計測した。

F1 23:1920×1080ドット時のフレームレート。RX 7600はエラーが出たため値なしとしている(以下同様)

F1 23:2560×1440ドット時のフレームレート

F1 23:3840×2160ドット時のフレームレート

 意外とメモリークロックが効くゲームなのか、フルHDの段階でRTX 4080 SUPERはRTX 4080よりもフレームレートを伸ばしている。フルHD環境ではRTX 4080 SUPERが格上のRTX 4090に手が届きそうな結果となったが、これは解像度が低いとCPUか何かのボトルネックでRTX 4090が頭打ち気味になっていると考えられる。

 フレーム生成を使わない状態だとRadeonの最上位(RX 7900 XTX)の頭をRTX 4080 SUPERが完全に押さえつけているが、AFMFを併用したら逆にRadeon勢に頭を押さえ込まれてしまう。この辺りはRTX 4070 SUPERのレビュー等の再現である。

F1 23:ベンチマーク中におけるTBPの平均値(単位W)、および10Wあたりのワットパフォーマンス(単位fps)

 AFMF使用時はPowenetics v2からのデータを統合できないので、Radeon勢はすべてAFMF未使用時の消費電力とワットパフォーマンスで比較している。フルHD/WQHDでRTX 4080 SUPERのワットパフォーマンスがRTX 4080を僅差で上回っているのは、TGPが320W据え置きのままGPUとしてのスペックが引き上げられたためだろう。

 「Cyberpunk 2077」では画質“レイトレーシング:ウルトラ”をベースに、DLSS/FSR 2の“バランス”およびDLSS FGを追加した設定を準備。GeForce環境はRR(Ray Reconstruction:レイ再構成)も有効としている。ゲーム内ベンチマーク再生中のフレームレートを計測した。AFMFによるパフォーマンス増が顕著なこと、それ以上にDLSS FGの効果が凄いことは既に判明しているが、ハイエンドRadeon勢を含めた検証は今回が初めてだ。

Cyberpunk 2077:1920×1080ドット時のフレームレート

Cyberpunk 2077:2560×1440ドット時のフレームレート

Cyberpunk 2077:3840×2160ドット時のフレームレート

 RTX 4080 SUPERはフルHDでは下手をするとRTX 4080より下になる(今回は差も小さいのでたまたま、という感じだろう)が、WQHDから4Kへ、描画負荷が上がるにつれRTX 4080 SUPERの優位性が拡がる。ただ、終始RTX 4090との差は大きいままだった。Radeon勢もAFMFを活かせば割と頑張れるが、4Kともなると完全にGeForceには及ばない。特に最低フレームレートの出方がGeForce勢に比べ圧倒的に低い。

Cyberpunk 2077:ベンチマーク中におけるTBPの平均値(単位W)、および10Wあたりのワットパフォーマンス(単位fps)

 4KでRTX 4080 SUPERはRTX 4080より10W消費電力が増えているが、同時にフレームレートも伸びているためワットパフォーマンスとしてはRTX 4080 SUPERが終始優れている。

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

この連載の記事