Premium-Line B760FD-Mini/T/D5をレビュー
i7-14700&RTX 4070の静音グラボを内蔵する10.4Lの小型PCはWQHDでもゲームが快適
ゲーム性能に直結する3D性能をチェック
続いては、Premium-Line B760FD-Mini/T/D5のゲーミング性能を見ていこう。GPUにGeForce RTX 4070を採用した静音モデル「Silent Master Graphics RTX4070 12GB」を搭載しているので、静音性も気になるところ。
まずは定番の「3DMark」から。DirectX 12 Ultimateに対応したテスト「Speed Way」の結果を見てみよう。グローバルイルミネーションやレイトレーシングが使われており、GPUの負荷はかなり高い。
CPUの動作クロックは大きく変動しているが、4375スコアーとGeForce RTX 4070搭載モデルとしては妥当なところ。全コアに負荷がかかる作業ではサーマルスロットリングのペナルティーが大きいが、ゲームなどでは軽微と思われる。なお、3DMarkのほかのテスト結果は以下のグラフにまとめた。
もう少し実際のゲーム寄りのベンチマークとして、「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク」(以下、FF14ベンチマーク)と、「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク」(以下、FF15ベンチマーク)も試してみた。
FF14はプレーヤー数が多く、人気のMMORPG。息の長いタイトルで、この夏にも「ファイナルファンタジーXIV: 黄金のレガシー」が登場予定だ。それに伴ってグラフィックの要件が上がるので、解像度を「3840×2160」ドット、画質はプリセットの最大となる「最高品質」という最も厳しい条件で検証。
スコアーは13351、評価は「とても快適」なので、4K・最高画質でもまったく問題なく遊べるだろう。ちなみに、フレームレートは平均約90.4fps、最低62fps。画面のカクツキを気にすることなくゲームに没頭できるはずだ。
続いてはFF15ベンチマークの結果を見てみよう。こちらは重量級のベンチマークなので、解像度は「2560×1440」ドット、画質はプリセットの最大となる「高品質」とした。
13170スコアーで評価は「非常に快適」と文句なしの成績。重量級タイトルでもスムーズにプレイできる実力を備えると言っていい。
ちなみに、FF15ベンチマーク中のGPU温度をチェックしてみたところ、最大61.2度と余裕で安全圏だった。また、ファンの回転数は最大でも1167rpmと低い。必然、かなり静かでCPUクーラーの動作音のほうがは大きく感じるほどだった。
まとめ:小型でも重量級ゲームをWQHDで遊べるPCを探している人に
Premium-Line B760FD-Mini/T/D5の最大の魅力は、なんといってもそのサイズにある。153(W)×343(D)×218(H)mmとかなりコンパクトで、机の上に置いてもジャマにならない。また、このサイズからは想像できないほど高性能なCPUやビデオカードを内蔵できるため、小さくても性能にこだわりたいという人にはピッタリだ。
ただし、デュアル水冷仕様の「G-Master Hydro」シリーズのようなウルトラハイエンド構成にはできないし、静音性を追求した「Silent-Master NEO」シリーズほど静かではない。純粋にPCの性能や静音性を重視するのであれば、性能に特化したモデルを選ぶほうが満足できるだろう。
Premium-Line B760FD-Mini/T/D5は、ゲーミングPCが欲しいけれど、大きなタワー型はちょっと……と考えているような人。品質面にこだわりのあるPremium-Lineシリーズだけに、きっと納得できる1台になってくれるはずだ。
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