そのほかにも楽しみいろいろ
最初は井戸で水を汲み、キノコを狩って簡素に食いつないでいたコミュニティが、ポンプで水を吸い上げ、農作業や狩猟で安定した食生活を手に入れるほど成長していくのは、見ていて非常に満足度が高い。
現在のバージョンでは戦闘要素なはく、今後のアップデートで追加されるとのこと。兵士を育てて賊と戦ったり、黒船のような敵にも対抗できる力が手に入るなら、また違った面白さが生まれそうだ。
そして天災は理不尽に降りかかる。砂嵐が吹き荒れれば作業効率は低下し、雷が落ちれば建物がランダムで瞬時に崩壊する。冬は寒くて野外作業ができなくなり、食料供給が途絶えるなど、本作の主な敵は「大自然の脅威」という形だ。
また、仲間を村の外へ探索に出す要素もあり、さまざまな土地を発見して作業員を派遣することで、定期的な資源の供給を受けられる。
決して派手さはないが堅実でのめり込む面白さ
ざっと十数時間プレイしたが、ようやくキャンペーンモードの終わりが見えてきたといったところ。思わずのめり込んでしまい、プレイしてよかったと思える面白さがある。
途中まで進めていたミッションの進行状況が、セーブ&ロードでリセットされてしまうなど、いくつかのバグも見られたが、進行不可能になるような問題には当たらなかった。
日本語のローカライズも良い感じで、説明が不十分だったりキャラの発言に違和感を覚えることはなかった。文章から黙示録な世界観にマッチした悲壮な感情が伝わって来るのは高評価だ。
なお、本作にはストーリーがあるキャンペーンモードで「草原」「ツンドラ」「ステップ」という3つのバイオーム(環境)が用意されている。
さらに、自由に街づくりを楽しめるサンドボックスモードもあるので、まだまだ遊びきれないボリュームがあると言えるだろう。
ほかの同ジャンルのゲームに比べて、施設の配置場所などを悩まず置けるのは優しいと感じたポイント。鉱山で鉄鉱石を採取したら、資材インベントリで一括管理されるため運ぶ手間が無い。鉱山と鉄鉱石の加工施設が離れていても大丈夫な仕様だ。
あと、道路を直線だけでなく、曲線で敷けるシステムは面白かった。グリッド線ベースで街を作ると見栄えがよくて効率的なのだが、ときには変化もつけたいもの。曲線の道路を敷くとアクセントになって良かった。ただ、施設を置くと地形の高低差が無くなるのは個人的には楽だったが、意見が分かれそうな仕様だと感じた。
序盤は考えることも少な目のため3倍速で進めていたものの、中盤からは資源管理が忙しくなって等倍に戻し、黙々と街を育てる楽しみを味わえた。
現時点でも完成度は高いうえ、順次アップデートでブラッシュアップされていくとのことなので、よければプレイしてみてはいかがだろうか。資源管理SLGや街づくりに興味があるなら、初心者でも楽しめる難易度だと思うのでオススメだ。
【ゲーム情報】
タイトル:New Cycle
ジャンル:ポスト黙示録的サバイバル都市ビルダー
配信:Daedalic Entertainment
開発:Core Engage
プラットフォーム:PC(Steam)
アーリーアクセス配信日:配信中(2024年1月19日)
アーリーアクセス価格:3900円
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