ゲーム開発者などにAI合成音声を提供するReplica Studiosは1月9日(現地時間)、米国の映画俳優組合・米国テレビラジオ芸術家連盟(SAG-AFTRA)との間で、所属俳優のAI合成音声の使用に関する協定を締結したことを発表した。
締結された協定は、Replica StudiosがSAG-AFTRA所属俳優のAI合成音声を正式なライセンスの下で提供可能とするもの。ゲーム開発者はReplica Studiosの音声データを利用することで、非正規の手段で合成された音声データの利用を回避できる。
協定では俳優側の権利にも配慮。音声データを利用するゲーム開発者には最低限度の契約条件の確立に加え、俳優との交渉や同意を得ることも求められる。さらに続編やリメイクなどの制作時は、俳優側が音声データの利用を拒否する選択肢も用意しなければならない。
同協定についてReplica StudiosのShreyas Nivas CEOは次のように述べている。
「Replica Studiosは、SAG-AFTRAと提携し、ジェネレーティブAIの新たな使用に倫理的なアプローチを導入できることを誇りに思います。これにより、世界をリードするAAAスタジオが、ReplicaのAI音声技術のメリットを享受しながら、才能が認められ、肖像の使用に対して公正に報酬が支払われることを知りながら、新たな機会が開かれることを嬉しく思います」
SAG-AFTRAは俳優、アナウンサー、歌手などが参加する労働組合としては世界最大規模の団体。ロサンゼルスとニューヨークに事務所を構え、会員数はおよそ16万人とされる。
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