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ゲームによっては大幅にfpsが向上!最新A580を含むインテルArc Aシリーズを横並びで徹底比較

2023年12月29日 11時00分更新

文● 加藤勝明(KTU) 編集●ジサトラハッチ/ASCII
提供: ASRock/テックウインド

Arc Aシリーズ

インテルのビデオカード「Arc Aシリーズ」は、ハイエンドのIntel Arc A770の他にもラインアップが拡充している。今回は、その性能がドライバーのアップデートでどこまで向上したのかを探っていく

 インテル「Arc Aシリーズ」は、同社初のDirectX 12 Ultimateに対応したディスクリートGPUファミリーだ(同シリーズにはモバイル版もあるが、ここでは触れない)。

 1998年のi740以来、インテルがコンシューマー向けディスクリートGPUを手がけるのはほぼ4半世紀ぶりという状況だが、描画機能としてはレイトレーシング(DXR:DirectX Raytracing)やVRS(Variable Rate Shading)に対応。

 さらにAI向けの回路「XMX(Xe Matrix Engine)」やAV1対応のハードウェアエンコーダー(QSV)も搭載するなど、現行のGeForceやRadeonと比較しても遜色のない機能を揃えている。

 このArc Aシリーズは2022年秋頃の発売開始以来、地道に改善と新モデル投入を続けている。昨年はエントリー「A380」を筆頭にハイエンド「A770」や「A750」をリリース。今年は最安のエントリー「A310」や新たなゲーミング向けのミドルクラス「A580」も投入された。

 このArc Aシリーズを横並びで性能比較しようというのが本稿の目的だが、普通に横並びで比較するだけでは面白くない。Arc Aシリーズのドライバーは今もブラッシュアップが続いており、初期ドライバーと後期ドライバーでは性能の出方が天と地ほどの差になっているものもある。

 そこで今回はArc Aシリーズの横並び性能比較と同時に、歴代の代表的ドライバーでの成長過程も検証してみたい。

6種類のArc Aシリーズを用意

Arc Aシリーズ

見た目は同じで搭載GPUやVRAMが異なるモデルもある

 今回はASRockより、Arc Aシリーズを搭載した6種類のビデオカードをお借りした。それぞれ簡単に紹介していきたい。価格は本稿執筆時点(12月26日)のものなので、年末商戦後は若干価格が変動している可能性もある。

2オンス銅箔を利用した基板や高品質な部材と基板設計も豪華

Arc Aシリーズ

製品名:Intel Arc A770 Phantom Gaming 16GB OC
実売価格:4万9000円前後
製品名:Intel Arc A770 Phantom Gaming 8GB OC
実売価格:4万9000円前後

 Arc AシリーズのフラッグシップモデルがA770。これを全長305mmの大型GPUクーラーと組み合わせたのがこの製品。Phantom Gamingシリーズを名乗るだけあって、下位シリーズ(Challenger)よりもやや強めファクトリーOC仕様となっているほか、2オンス銅箔を利用した基板や高品質な部材など、基板設計も豪華。

 A770搭載カードはVRAM 8GBと16GBモデルがあるが、両者に決定的な性能差はないことの方が多い。生成系AIやクリエイティブ系アプリで多量のVRAMを消費するケースではより安心。VRAMを多量に食うゲームにも16GB版は魅力だが、A770の場合8GB版と16GB版でゲームのパフォーマンスに差がつかないことも珍しくない。現行執筆時点における最安値は8GB版の方が安いが、流通数が多いためか16GB版の方がわずかに安価なようだ。

Arc Aシリーズ

カード裏面には剛性向上と冷却を手助けするための金属板で覆われている

Arc Aシリーズ

Phantom GamingシリーズはRGB LEDによるイルミネーション機能を搭載しているが、ギラギラして嫌なら基板上のスイッチで強制的に消灯することが可能

Arc Aシリーズ

ファクトリーOCモデルだが補助電源は8ピン×2構成となる

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