東日本旅客鉄道(JR東日本)、東日本電信電話(NTT東日本)、KDDIの3社は12月26日、品川駅周辺エリアで「都市OS」を活用した新たなサービス提供の実証に向けた協定を12月1日に締結したと発表した。
都市OSを活用した非常時の案内誘導などを実証実験
本実証実験は高輪ゲートウェイ駅と品川港南エリアの街区を対象としており、主に以下の2つの実施内容に分かれている。
●データ連携基盤「都市OS」の実装と連携エリア拡大の準備
都市OSは街の設備や街の人に関するデータを収集、分析し、データを活用した新たなサービス創出を可能とするデータ基盤。すでに都心部や西新宿などで構築されているが、本実証実験では「TAKANAWA GATEWAY CITY」に都市OSを実装する。
さらに品川港南エリアにおいて、他エリアとの連携検証機能を共通の思想で構築。将来のエリア間データ連携の準備も開始する。
●鉄道運行データと人流データを活用した取り組み
本実証実験では鉄道運行データと人流データを活用した取り組みとして、平時と非常時を想定したものを、それぞれ検証する。
平時については、鉄道遅延などによる駅や電車の混雑時の誘導や、遅延解消後に帰宅などを促す案内誘導について検証。
非常時については、高輪ゲートウェイ駅や品川港南エリア内の施設において、蓄積された人流データなど都市OSのデータを組み合わせ、避難誘導の案内放送、ロボットによる利用者の誘導を実施。首都直下型地震の発生を想定し、スムーズな一時避難と街への誘導を検証する予定だ。
実施期間は2025年3月31日まで
本実証実験の期間は2023年12月1日から2025年3月31日まで。駅を使った実証実験は2024年3月に開始予定となっている。
3社は今後の展望について、「TAKANAWA GATEWAY CITYと品川港南エリアのデータ連携に必要な都市OSの設計思想や基本機能をエリア共同で検討することで、開発が進む品川駅周辺エリアとの連携によるエキマチ一体の新たなスマートシティモデルの実装を目指します」と述べている。
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