finalはシンガポールのDITAのIn Ear Monitor(IEM)「Project M」を12月14日に発売する。DITA公式ストアの価格は4万9800円。
Project Mは、DITAブランドの新しい可能性を追究する“Project”シリーズの第3弾で、高級機が中心のDITAラインアップの中では手ごろな価格、一貫してきたダイナミック型ドライバー1機の構成ではなく、バランスド・アーマチュア(BA)型ドライバーとダイナミック型ドライバーのハイブリッド構成、耳に当たる部分を装着感のいい樹脂製、内部のチャンバーを強固なSUS304ステンレスにした筐体のハイブリッド構造にするなど、新機軸を打ち出している(Wハイブリッド)。
新開発9.8mmドライバーや、透明度の高い筐体
DITAはこれまで、小さな空間内に二つのドライバーユニットを配置した結果、相互の音が干渉することを嫌って、シングル構成のダイナミックドライバーを採用してきた。
一方、Project Mでは、直径9.8mmのダイナミック型ドライバー「PM ONE+」を新開発。設計コンセプトも変え、単独で全ての音域をカバーするだけでなく、ハイブリッド構成でも音質を高められる設計にしたという。BA型ドライバーはKnowles製となっている。
筐体は、音響チャンバーの外側を全て樹脂で埋める工法を採用。通常のイヤホンはアクリル樹脂を使用し、中は中空になっているが、筐体の剛性と美観を追求しているという。このために慎重な樹脂の選定と生産技術を開発し、樹脂を型に流し込む際の気泡の発生を抑え、高い透明度が得られたという。耐久性を高めるため、UV防止コーティングも施している。
インピーダンスは32Ωで、感度は107dB/mW、周波数特性は20Hz~20kHz。
プラグ、ケース、イヤーピースにもこだわり
プラグ部を交換できる「Awesome Plug2」も採用。一般的な3.5mm端子と、バランス駆動用の4.4mm端子の2種類に交換できる。ケーブルの線材は米CARDASの「MOCCA」で、プラグのデザインもMOCCAの外観に合わせて新設計した。イヤホン側の端子は2pin端子、ケーブル長は1.2m。
付属品にもこだわりがある。本体には、ドイツのTanos(タノス)が設計したシステムボックス「Systainer」(システナー)を同梱。軽量かつ堅牢で、連結も可能。イヤホンケースとして使える、ミニサイズのものとなっている。また、特別仕様のfinal TYPE E イヤーピースも同梱。音の振動が通る軸の部分と耳に触れる傘の部分で硬さを変えた2種類のシリコンを使用。軸は蓄光タイプ、傘はクリアタイプの処理となっている。軸の部分が硬いが、溝加工によって強度と柔軟性を両立しているという。
週刊アスキーの最新情報を購読しよう
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります