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IBMとメタがAIアライアンスを発足 AMDやインテル、東京大学など50以上の組織やメンバーが参加

2023年12月06日 12時05分更新

 メタとIBMは12月5日(現地時間)、オープンソースによる生成AIの開発や利用を促進するための新団体「AI Alliance」を50以上の企業や研究機関とともに立ち上げたと発表した。

オープンイノベーションの加速と普及に注力

 同団体は、AIの基礎的な能力、安全性、セキュリティ、信頼を向上させ、あらゆる場所で人々と社会への利益を責任を持って最大化することを目的に、ソフトウェア、モデル、ツールなどのオープンテクノロジーを構築・サポート。開発者や科学者が利用できるようにし、AI技術全般にわたるオープンイノベーションの加速と普及に注力していくとしている。

 具体的には、下記の4つの分野にフォーカスする。

・責任あるスケーラブルなAI
 高品質で安全なAIを確保・評価するためのベンチマーク、ツール、方法論の構築。

・オープン・ファンデーション・モデル
 マルチモーダル・マルチランゲージかつオープンな基盤モデルのエコシステムを開発・推進。

・AIハードウェアの多様化
 スケーラビリティ、プラットフォーム適応、高度な電力、エネルギー、炭素モデリングに焦点を当て、多様なハードウェアを発展させる。

・スキル、教育、研究
 AIのスキルギャップを解消するため、グローバルなAIのスキル構築、教育、探索的研究を支援。

OpenAI、マイクロソフト、グーグルは不参加

 同団体のメンバーは企業や新興企業、大学、研究機関、政府機関、非営利財団で構成され、AI技術、アプリケーション、ガバナンスのあらゆる側面において、個々に、そして共に革新的な活動を進めていくとされている。

 IBM、メタ以外の主な創設メンバーには、AMD、インテル、オラクル、デル・テクノロジーズといったビッグテックや、Stability AI、Hugging Faceといった新興企業、イエール大、コーネル大、東大、慶応大といった大学、そして日本からはソニーグループやSB Intuitions(ソフトバンクの生成AI開発子会社)、元グーグルの研究者が東京で起業したsakana.aiなどが名を連ねており、年間研究開発資金総額は800億米ドル、サポートされる学生は40万人、総メンバー数は100万人を超えるとされている。

 しかし気になるのは、昨今のAIブームを主導するOpenAI、その出資先であるマイクロソフト、さらにはグーグル、アップル、アマゾン(AWS)、そしてNVIDIAなどの名前が見えないことだ。

 AIの世界では、メタとIBMが主導するオープン化を目指す勢力と、OpenAIとマイクロソフトが主導するクローズドなシステムを求める勢力に意見が分かれている様子が見受けられる。

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