HUAWEI FreeBuds Pro 3とAVIOT TE-Z1PNKを聴き比べる
平面とダイナミック。異なる2種類のドライバーによるハイブリッド方式を採用するワイヤレスイヤホンどうしで「音の違い」が楽しめるところにオーディオの醍醐味があります。HUAWEI FreeBuds Pro 3と、AVIOTが発売する平面とダイナミックによるハイブリッド方式のドライバーを搭載するワイヤレスイヤホン「TE-Z1PNK」を聴き比べてみました。どちらもLDAC対応のハイレゾワイヤレスイヤホンなので、ペアリングするスマホはLDAC対応のGoogle Pixel 7にしました。
ふたつのイヤホンともに、平面ドライバーの特徴を存分に活かした音づくりが魅力的です。原田知世のアルバム「恋愛小説4〜音楽飛行」から『My Cherie Amour』ではボーカルのシルキーな声の質感を確かめながら、バンドの演奏による立体的な音場に心地よく飛び込めます。ピアノにギター、ドラムスなどアコースティック楽器の音がとてもリアルに感じられるので、生演奏を目の前にしながら聴くような没入感に浸れます。
AVIOTのTE-Z1PNKはより高音域の切れ味が豊かで、ボーカルの輪郭を涼しげに描きます。奥行き方向へ音場の広がりがとても鮮明に感じられます。ファーウェイのFreeBuds Pro 3は音のつながりが驚くほどにスムーズです。ボーカルや楽器の音がとても生々しく、温かな演奏に包みこまれるような夢心地のリスニング感が楽しめます。
2023年は、この2つの製品に代表されるようなハイレベルな左右独立型ワイヤレスイヤホンが豊作の年でした。来年も平面ドライバーを採用するワイヤレスイヤホンに要注目です。
製品ジャンル | ワイヤレスイヤホン | |
---|---|---|
ブランド | HUAWEI | AVIOT |
製品名 | HUAWEI FreeBuds Pro 3 | TE-Z1PNK |
直販価格 | 2万8800円 | 3万9600円 |
形式 | 密閉 | 密閉 |
ドライバー | 11mm口径ダイナミックドライバー+マイクロ平面ドライバー | コアキシャル2way 10mm口径ダイナミックドライバー+平面ドライバー |
Bluetooth | LDAC/AAC/SBC/L2HC2.0 | LDAC/AAC/SBC |
連続再生時間 | 最大4.5時間(イヤホン単体)/最大22時間(充電ケースを含む) | 最大7時間(イヤホン単体)/最大18時間(充電ケースを含む) |
質量 | 約5.8kg(イヤホン)、約45.5g(充電ケース) | 非公開 |
筆者紹介――山本 敦
オーディオ・ビジュアル専門誌のWeb編集・記者職を経てフリーに。取材対象はITからオーディオ・ビジュアルまで、スマート・エレクトロニクスに精通する。ヘッドホン、イヤホンは毎年300機を超える新製品を体験する。国内外のスタートアップによる製品、サービスの取材、インタビューなども数多く手がける。
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