冬でも暖かく過ごせるアイテムとして人気のヒーターベスト。今回は家電メーカー・アイリスオーヤマの人気製品「GRAND TRAILヒートベスト」(1万1800円、バッテリー込み)を試し、実際の使用感やよかった点、気になった点などをご紹介したい。
※この記事はアイリスオーヤマからお借りしたサンプル品の試用結果を基に執筆しており、製品版とは仕様が異なる場合があります。あらかじめご了承ください。
いつもの服にちょい足しできる!薄くて軽いヒーターベスト
GRAND TRAILヒートベストは普段使い向けのカジュアルなデザインの製品。スタイルに響かない薄さと軽さが特徴で、見た目は通常のベストとほとんど変わらない。
素材はポリエステル100%。重さはサンプル品の実測でベスト本体(メンズ用Mサイズ)が233g、バッテリーが171.5gと、両方あわせても400gをわずかに超える程度に収まっている。専用の巾着袋も付いてくるので、例えば朝夕の通勤時だけ着用し、会社に着いたら畳んで袋にしまっておくといった使い方も可能だ。
背面のヒーターは、カーボンナノチューブを活用した厚さ0.05mmの極薄タイプを採用。一般的な新聞紙(約0.06mm)とほぼ同じ厚さで、ベストを目視してもヒーターの位置はまったくわからない。
電源は同社製のモバイルバッテリーを使用。温度設定はレベル1からレベル4までの4段階で、右ポケットの横にあるスイッチで切り替えられる。公称の動作時間はレベル4の場合で約3時間。各レベルごとの最高温度は公開されていない。
サイズはメンズ版(Vネック)はS〜3L、ウィメンズ版(Uネック)はS〜XLが用意されている。
【実際の使用感】上着とセットでポカポカ快適
続いては実際の使用感だ。
本来、ベストは上着の下に着込む物だが、まずはあえてベスト単体(上着なし)でどの程度暖かくなるかチェックしてみた。当日の気温は15度。ベストの下に薄手の長袖を着たが、筆者は寒がりなので、ヒーターなしでは寒さを感じる状態だ。
外に出て、右ポケットの下にあるスイッチを長押しすると、すぐにヒーターが起動。最大出力(レベル4)を示す赤ランプが点灯した。ただし、体感温度は「ほんのり暖かい」程度で、例えるなら「ぬるま湯」といったところ。使い捨てカイロのような余裕のある暖かさではないため、上着は必須と考えた方が良さそうだ。
ベスト単体の結果がわかったので、次は上着の下にベストを着込む本来の使い方を試してみる。冬用のジャンパーやコートなど複数の組み合わせでチェックしたが、いずれもベスト単体時と比べて、体感温度がある程度上昇した。温度感は「足湯」に近い感覚で、なんとも心地よい。筆者は持っていないため試せなかったが、寒冷地向けの高性能な防寒着と組み合わせれば、よりしっかりと体を暖めてくれそうだ。
着心地については、ベストが薄く軽いので、重ね着をしても着ぶくれしたり、服がキツく感じることは少なかった。生地の表面も比較的滑らかで、化学繊維にありがちなガサガサした感触もあまり感じない。バッテリー用のポケットなど、やや作りにチープさを感じるもあるが、着心地に影響する部分はしっかり作り込まれていた。
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