ひと昔前とは違って、いまや転職はすっかり当たり前のものとなった。転職が否定的に捉えられがちだった時代を生きてきた私も、それをとてもいい傾向だと感じる。
だが忘れるべきでないのは、「転職することによってなにが得られるか」についてしっかりと考えることである。「転職できればなんでもいい」ではなく、転職することで得られるメリットを意識し、それを実現させる必要があるのだ。
多くの場合、転職することで目指したいのは「年収アップ」だろう。とはいえ、「転職したから年収がアップする」とは限らないのも事実。当たり前のことだが、年収を上げたいなら、それに見合う実力が求められるからだ。
現実問題として、転職は決して簡単なことではないのである。
しかしそれでも、『年収300万円から脱出する「転職の技法」』(森田 昇 著、日本能率協会マネジメントセンター)の著者は、転職によって得られるものは多いと断言する。ただしそのためには、見逃してはならないことがあるようだ。
どんなに能力を磨いて昇進しても、そもそも年収が低い業界(観光や飲食、介護等)では社長にでもならない限り、年収が高い業界(コンサルや金融、エネルギー等)の社員の年収には逆立しても勝てません。同じ業界や職種、ポジションにいる限り100万円単位の大幅な年収アップは見込めません。そういった構造なのです。(「はじめに」より)
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年収300万円から脱出する「転職の技法」 |
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