Ploom X ADVANCEDが全国発売
JTは11月21日、加熱式たばこ用デバイス「Ploom X ADVANCED(プルーム・エックス・アドバンスド)」を全国のコンビニエンスストアと、たばこ販売店を通じて発売した。
「Ploom X(プルーム・エックス)」の最新モデル。10月31日からCLUB JTオンラインショップと全国のPloom Shopにて、Ploom X CLUB会員向けに先行販売していたが、全国どこでも手に入るようになった。
最大の特徴は「たばこスティックを挿し込む瞬間から吸い終わりの余韻に至るまで、加熱式たばこに求める『1本の愉しみ』を追求した(プレスリリースより抜粋)」点。
新加熱技術「POWER HEATFLOW」を搭載したことで、最高加熱温度をおよそ320度まで向上。吸いごたえを引き出しながら、同時に、温度と気流を緻密にコントロールすることで、現行モデルのPloom Xと比較して、味わいの満足感がアップしているとする。
また、たばこスティックを挿し込むことで加熱がスタートする自動加熱機能を新たに搭載。よりシームレスで直感的な使用感を実現している。
価格は1980円で、ACアダプターとUSB Type-Cケーブル、クリーニングスティックを同梱。カラーバリエーションはブラック、シルバーの2色展開で、使用可能本数は20本(およそ90分充電時)。加熱待ち時間はおよそ25秒で、1本あたりの使用可能時間はおよそ5分。なお2024年1月7日まで、特別価格の980円(税込)で販売する期間限定のキャンペーンを実施する。
またスペックに表れない改善点として、スライド式のキャップ(タバコ挿入部の蓋)とデバイス本体との隙間をより狭くしたり、従来はエンボス加工していた背面の「Ploom X」のロゴをメタリック調のプリントに変更するなど、物としての質感を高める工夫も設けられている。
アシンメトリーなデザインやカバーを交換して好みの外観に変更できるカスタマイズ性は従来モデルから高い完成度を見せていたが、機能だけでなく、質感の面でも一段と魅力の高まったモデルと言えそうだ。
JT関西工場、驚異的なオートメーション
JTでは、Ploom X ADVANCEDの発売と併せて、京都市伏見区の関西工場の模様を報道関係者向けに公開した。本媒体でも取材に参加したので、その模様をレポートしたい。
関西工場は12万平方メートルの敷地に、およそ320名の従業員が勤務する巨大な工場。メビウスやキャメル、セブンスターなど紙巻きたばこを含めると6銘柄、Ploom Xのリフィル17の銘柄を製造する、JTの重要な製造拠点と言えるだろう。
公開されたのは、製造過程の中でも最終段階の、製品の形が出来上がっていく部分だ。まず、工場に搬入された原料(タバコ葉)は、香料などを加えて細かく刻み、乾燥させる。その後、銘柄ごとに異なる香料を添加して、今回見学した工程へと移る。
香料のいい香りが漂う工場内は、非常に清潔な印象。専用の作業服と作業靴に着替え、手指を消毒し、毛髪の脱落を防止するためのキャップを被り、さらに服や靴についたゴミや埃を、器具を用いて除去してからでないと入場できない。
製造はオートメーション化が進んでいて、中に入ると複数の巨大な装置と、頭上に渡されたレーンが、精密に統率されて稼働している様子がわかる。
前の工程を終えて送り出されてきたタバコ葉は、紙を巻く装置に次々と送られ、高速で紙を巻かれ続けている。このパーツに、フィルターや吸い口を組み合わせてPloom Xのリフィルは完成する。
紙を巻いたり、パーツとパーツを組み合わせる速度は、目に見えないほど高速。装置の構造を知らないと、何が起きているのかもよくわからないほどに高速だ。また、完成した大量のリフィルが頭上を渡って梱包の過程に進む様子は圧巻である。
パッケージに収められたリフィルは、出荷用の段ボールに詰められ、出荷の工程へと進んでいく。
製造工程からリフィルをランダムに抽出してサンプリングしていたり、出荷するパッケージの固有番号をカメラで高速キャプチャーしていたりと、精密にシステム化した品質管理の様子も伺い知れた。
工場内は撮影禁止のため、限られたビジュアルしかお見せできないのは残念だが、非常に清潔で、高度に自動化され、想像していた以上の高い効率でタバコが作られていることは確か。JTの技術力に感銘を受けるばかりであった。
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