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一時はウェアラブルの代名詞だった「Fitbit」が一部の国で販売停止 Pixelにブランド統一か

2023年11月18日 12時00分更新

アップルの存在はウェアラブルの世界でも圧倒的になった
Jawboneなど、以前のライバルはすでに姿を消した

 その4年後の2019年、Fitbitのシェアはわずか4.7%に。トップはアップル(31.7%)、続いてシャオミ(12.4%)、サムスン(12.4%)、ファーウェイ(8.3%)とスマホメーカーが続いて、Fitbitは5位。市場が急拡大する中で、前年比の成長がサムスンが153%、ファーウェイが148%、アップルが121%であるのに対し、わずか14%。平均の89%を大きく下回っていた。

 それでもグーグルはFitbitに価値を見出し、買収計画を2019年に発表、2021年1月に買収が完了した。買収金額は21億ドル(当時のレートで約2300億円)だ。Fitbitの共同創業者でCEOを務めていたJames Park氏はウェラブル部門のトップとなり、グーグルが進めていたスマートフォン向け「Wear OS」の開発を進めた。そうしてPixel Watchへとつながっていく。

 Fitbit本社を訪問した2015年9月、共同創業者のJames Park氏はフィットネス重視の市場にアピールできること、健康に関するデータを取得していることなどを強みと説明していた。

 この原稿を書くにあたって、2014年ごろの市場のデータを見たところ、Jawboneなど懐かしい名前があった。単機能のフィットネスバンドがスマートウオッチに取って代わられるのは明らかだった。Fitbitもスマートウォッチ戦略を進めていたが、やはりここでも市場を変えたのはアップルだったということなのだろう。

筆者紹介──末岡洋子

HarmonyOS 4

フリーランスライター。アットマーク・アイティの記者を経てフリーに。欧州のICT事情に明るく、モバイルのほかオープンソースやデジタル規制動向などもウォッチしている

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