PC自作の醍醐味はなんと言っても、自分で好きなPCケースを選べるところ。その中でも、BTOパソコンではなかなか見かけない一芸に秀でた技アリPCケースには、代えがたい魅力があります。
私、ジサトライッペイも過去、In Winの「Winbot」という世界で250台、日本国内では6台しか販売されなかった球形PCケースを購入したことがあります。従来の四角いPCケースのイメージを覆す、まあるいデザインはまさに類を見ない超レアモデルです。
そのお値段はなんと税込みで43万7800円! 当時は貯金がぶっとびましたが(今でもたびたびぶっとんでますが……)、僕の所有欲を十二分に満たしてくれました。今でもメインPCとして活用するほど気に入っております。
そんな技アリPCケースですが、2023年もかなり気になるモデルが登場しております。今回はその中でも特に僕の琴線に触れた製品をいくつか紹介しましょう。
■1280×800ドットの8型液晶付き
まずは年初に登場した、脱着型の8型液晶ディスプレーを備えるJONSBOの「D31 SCREEN」シリーズ。
8型液晶ディスプレーはフロントパネル上部に搭載しており、miniHDMI入力で映像を映せます。電力はUSB Type-C(映像入力は不可)でまかない、miniHDMI to HDMIケーブルやUSB Type-C to USB Type-Aケーブルが付属している点も気が利いています。
8型液晶ディスプレーは専用ソフトでモニタリングディスプレーとして使ったり、普通にセカンドディスプレーとしても使えるようです。とはいえ、解像度は1280×800ドット(16:10)なので、画像や動画の表示など、用途はある程度限られそうです。
■モジュール構成で自由自在に拡張できる
お次はCOMPUTEX TAIPEI 2023で話題になった、In Winの「ModFree」。3つのモジュール(Mod-I、Mod-II、Mod-III)があり、自由な組み合わせで自分好みのPCケースにできる摩訶不思議なPCケースです。
Mod-Iにはマザーボードを、Mod-IIには電源ユニットやストレージなどを取り付けられます。Mod-IIIはビデオカード(要延長ケーブル)や簡易水冷クーラーのラジエーター、PCケースファン用なので、Mod-IとMod-IIだけでも組めます。
とはいえ、Mod-IIIをからめたハイエンド構成は見ごたえがあり、拡張スペースを必要なだけ追加できる点がそそりますよね。なお、各モジュールはツールレスで組み立てはラクそうです。フォームファクターはE-ATXまでサポートします。
■ピラーレスにファンの斜め配置が新鮮
最後に紹介したいモデルが、NZXTの「H6 Flow RGB」シリーズです。こちらはフロントパネルからサイドパネルまで強化ガラスで囲む、いわゆるピラーレス)デザインを採用したPCケースで、アドレサブルRGBファンが3基も付属します。
ピラーレスデザインはシャーシの支柱が1本ないので、剛性が心配になることもあるのですが、H6 Flowは正面向かって右側に大きく張り出した構造になっており、一般的なPCケースよりもよっぽど頑丈に見えます。
しかも、その張り出し部分のフロントにはPCケースファンを斜めに3基配置することで、効率良くビデオカードに送風できるとのこと。張り出し部分は電源ユニットやストレージを格納する役割もあり、かなり機能的な印象です。
ほか、Fractal Designの「Terra」など、挙げればきりがないほど、今年は本当にユニークでカッコイイPCケースが多数登場しています。年末年始のPC自作に向けて、ぜひご検討くださいませ。
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