定番のAdobeアプリケーションの実力をみる
続けてAdobeの写真、動画編集アプリケーションを実際に使用して、そのパフォーマンスを計測する「UL Procyon」で確認していこう。
まずはAdobe Photoshop、Adobe Lightroom Classicを使用する「Photo Editing Benchmark」からみていこう。
Adobe Photoshopで処理を行う「Image Retouching test」と、Adobe Lightroom Classicをメインに使って処理する「Batch Processing test」の2つのテストプリセットを実行し、それぞれのスコアーと、総合スコアーを表示する。
スコアーはバランスモードでも「Batch Processing test」で5897、「Image Retouching test」で7976と、まずまずの結果になっている。RAW現像や、編集作業をスムーズにこなせるだろう。
続いてAdobe Premiere Proを使用し、フルHD (H.264)と4K(H.265)動画の出力に要した時間を計測してスコアーを出す「Video Editing Benchmark」の結果をみると、5000台のスコアーとなった。
さすがに現行世代のデスクトップ向けCPUの半分程度になるが、処理に時間がかかり、CPUの排熱が不足がちになるノートパソコンとしては、十分なスコアーと言えるだろう。
最後にAdobe Media Encoder 2023を使い8K→4Kへの動画エンコード(H.264、29.97fps、2パス(ソフトウェアエンコーディング)、Mercury Playback Engine GPU CUDA)を実行した。
処理に要した時間をログで確認すると、バランスモードで33分8秒、パフォーマンスモードでは3分30秒短縮の29分38秒となった。同じ処理を16コア/24スレッドのCore i7-13700Kを搭載したデスクトップPCで行うと、処理に17分要するので、ノートパソコンとしては納得のいく、処理時間だ。
普段使いのPCよりも倍速く実用的と動画担当も太鼓判
アスキー編集部で動画の収録や生放送を担当している阿部に、実際に「DAIV S4-I7G60CB-B」を触ってもらい、実用的かどうかもチェックした。
キーボードは一般的な配置で違和感なく、打鍵感もあって普通に使える。インターフェースは最新の高速なThunderbolt 4もあり、キャプチャ―ユニットを接続したり、外部出力するのにも困らない。最近のノートPCには少なくなってきた有線LANポートがあるのも、外出先での安定した配信には欠かせないのでうれしい。
また、オプションのUSB PDアダプターは、外出先でセットアップ中にケーブルに引っかかる人がいても、マグネットで接続されているだけなので、ケーブルが取れやすい。しっかりと接続されていて抜けないよりも、USB端子を痛めたり、ケーブルが断線する可能性も低い。取り付けもマグネットですぐに行なえるので復帰も早いので、重宝すると思う(阿部談)。
カラーも青みがかったシルバーとややポップな感じで好印象。ディスプレーもキレイで、動画や写真の色味もしっかりと表現されていて、キャリブレーションいらずで使えるのもうれしいと語る。
加えて、DaVinci Resolve(v18.6)を使って、過去に作った動画の変換をして貰ったところ、2年前に、編集部で余ったPCパーツで組んだCore i9&GeForce RTX 2060、メモリー32GBの自作PCと比べて、約2倍速く動画の変換ができて、外出先で使うのにも実用的だ、とのこと。
割と普段配信や動画収録をしている人の中にも、会社で使う共有PCがやや古く、動画編集や変換作業の時間がかかる、と思っている人もいるのではないだろうか。そんな悩みを抱えている人やまさにクリエイティブ作業をするためのPCを探している人は、「DAIV S4-I7G60CB-B」を選択肢の1つとして考えてみてはいかがだろうか。
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