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約1億3000万円! BMWの世界限定50台モデル「3.0 CSL」のオーラがスゴイ!

2023年10月22日 12時00分更新

文● 栗原祥光(@yosh_kurihara) モデル●寺坂ユミ(@129Ym_afilia)編集●ASCII

◆オーナーに聞く納車までの長く険しい道のり

BMW

BMW専門店Studieを経営されている鈴木BOB康昭さん

 この3.0 CSLを所有されるのは、前述のとおりBMW専門店Studieの創業者で現・会長の鈴木康昭さん。SUPER GTで大活躍している「BMW Team Studie」のエントラント代表でもあるナイスガイです。ナイスガイ、と書かせていただいたのは、とても気さくなお人柄で、笑顔が似合う方だから。初音ミクのレーシングカーでおなじみのグッドスマイルレーシングと2013年までジョイントしていたので、ご存じの方もいるでしょう。

 約2年半前に50周年記念の限定車が出るという話を聞いた鈴木さんは、迷わず注文されたのだとか。50台という限定枠に対して500名近く応募があったようですが、「レース枠ということで(笑)、受け取ることができました」とのこと。

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 ですが、ここからが大変。まず車両を購入するにあたり、あくまでもドイツ国内でしか購入できないという話だったようで、そこで知り合いの会社に頼んでドイツ国内で購入し、ナンバープレートを取得。ですが、その段階で19%のヨーロッパの消費税(付加価値税)を納めなければならず。さらに日本に持ち込んだ時に、今度は輸入税として10%を納めなければなりません。都合29%の税金を支払うことになり、結果1億3000万円くらいになってしまったのだそう。1台のBMWを買う税金で、BMW何台分のお金が消えるって……。そんな話を笑顔で語る鈴木さん。実にナイスガイです。

 それでも手に入れたかったのは、ここまでの規模のアニバーサリーモデルはなかったから。「M1でも、ここまでの規模ではなかったと思います。確か生産台数は700台ぐらいだったと思いますし。だから50台というのは初めてですし、この破格の金額も初めてですよね」とのこと。ちなみに3.0CSLの隣には鈴木さんが代表を務め、SUPER GTに参戦している「M4 GT3」を並べて展示されていましたが「コレの2倍ですよ、このクルマ」と大笑い。

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SUPER GTに参戦するM4 GT3とゆみちぃ部長

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M4 GT3

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 驚いたのは、車検を通しているので公道走行可能であること。ちなみに車両保険の加入は断られてしまったそうです……。すでに300km程度走らせたのだそうですが、「今までのBMWとは全然違う! とにかく動きが軽い! 楽しい!」と大絶賛。鈴木さんは普段M4に乗っていらっしゃるそうですが「それと比べても200kgくらい軽いですし、あとトレッド(左右のタイヤ間の距離)が200mmほど広がっているので、すごい踏ん張ってくれる感じが強いですね」とのこと。

 何に近いかと尋ねると「運転しながら、ふと思い出したのはE30型のM3スポーツエボリューションというホモロゲーションモデルですね。あとは一番近いのはM4 CSLでしょうか。もっともM4 CSLはツーペダルのATですけれど、こっちはMTだけなので、ずいぶん違うし」と語られました。

 ちなみに「慣らし運転は2000kmまでで、そこからディーラーに持ち込み解除コードを入力するとフルパワーが出るようになります。その後、BMWは1ヵ月100km以内の走行を推奨しています」と、驚きのコメント。これは1年間で1200kmしか走れないクルマというわけではなく、あくまで推奨、という話です。もっとも1億3千万円のクルマは、大抵車庫で大切に保管されるわけで、機械的なコンディションを維持するために月100kmの走行を推奨しているのでしょう。

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 そんな3.0 CSLですが、お店で展示したりするのでしょうか? 「いや、イベントの時とかに持ってこようとは思うんですよ。実際、注目を集めますしね。でも普段は倉庫に大切に保管しようかなと(笑)」というわけで、我々が姿を目にする機会は、そう多くはなさそうです。気になる方は、StudieのHPやSNSで出展情報をチェックされてはいかがでしょう。

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