こんにちは、速いもの大好きなスペック厨のスピーディー末岡です。みなさんは速いものは好きですか?
スマホが世に出て、新モデルが出るたびにそのイノベーションにワクワクしたのも今や昔。もちろん発表会はテンションが上がりますし、新しいスマホを持てば所有感が満たされます。ですが、昔ほどの興奮がなくなったのは、基本的に予定調和な順当進化だから。ですが、そんな中でもワクワクさせてくれる技術を見せてくれるメーカーはあります。
◆次のイノベーションは中国から出る!
最近、シャオミとOPPOが立て続けに発表会を開催しましたが、両社ともにソフトバンクの「神ジューデン」対応スマホを発表しました。シャオミが年末発売を予定している「Xiaomi 13T Pro」は前モデルに引き続き120W充電(ハイパーチャージ)対応、OPPOの「OPPO Reno10 Pro 5G」は80W充電(SUPERVOOCフラッシュチャージ)に対応します。満充電までの時間はそれぞれ19分と28分。バッテリー容量はシャオミが5000mAh、OPPOが4600mAhと大容量なことを考えると、とんでもない速さです。
シャオミとOPPOはスマホ本体だけでなく、充電速度でも競い合うライバル同士なのです。
現在、中国は蓄電池に関してスマホ用も車載用も圧倒的な世界シェアを誇ります。電気自動車を国策で推し進めていますし、スマホメーカーも数多く存在からでしょう。ストラテジー・アナリティクス社の調べ(2021年)によるとスマホ用バッテリーの世界シェア4割が中国のATL(実はTDK傘下)だとか。
スマホのテクノロジーで言えば、シャオミとOPPO以外にも同じ中国のrealmeが240W対応で満充電まで9分半というモデルを発表していますし、アフリカでのシェアが多いInfinixは、なんと260W対応で満充電まで約7分半という技術を公開しています。
家を出る直前に充電すればいい! 240W充電は約10分で満充電
今年のMWCで発表された240W充電の「realme GT3」。充電システムにはOPPOのSUPERVOOCを採用する
いや~この速度、ワクワクしますよね! マジすげえ! なんて興奮していたら、シャオミが意地を見せて300W充電を発表しました。5分で満充電とかもはや異次元すぎて想像できません。なお、Infinixの260Wとシャオミの300Wは今はまだ技術のお披露目レベルですが、進化の速い中国メーカーですから、1年後には搭載モデルが発売されていそうです。
OPPOも海外では240W充電技術を発表していますし、シャオミは家の中にいるだけで充電できる空間充電技術「Mi Air Charge」を公表しています(OPPOも同様の充電技術を発表済)。まさに充電技術のイノベーションです。
◆高速充電はいいけど心配も出てくるワケで
高速充電スゲー! と盛り上がるのはいいのですが、ふと冷静になると「バッテリーの劣化や安全性はどうなってるんだろう」と考えてしまうのは筆者が保守的だからでしょうか。もちろん、OPPOやシャオミは世界的な企業ですから、その点は当然考えているかと思います。ただ、中国製のバッテリーが燃えただの爆発しただのというニュースを見ると、やっぱり心配してしまいますよね。
日本のメーカーは高速充電を謳っていませんし、最新の「iPhone 15」も公表されていませんが20~30W程度だろうと言われています。バッテリーのトラブルは最悪人命にかかわってくるので、安全性を優先しているのでしょう。なので、OPPOもシャオミも日本には安全性を担保できる速度のモデルを投入していると思われます。
あとユーザー心理としては充電速度は速いに越したことはないけど、バッテリーの持ちをもっと長くしてほしいところでしょう。充電速度、劣化防止、長持ち、この3つのバランスが取れているとなおヨシ。
ただ筆者はスペック厨なので、やっぱり260Wとか300Wという数値を見るとときめいてしまいます。スピードこそ正義です。ただのスマホに興味はありません。
◆【まとめ】バッテリーを制するものが世界を制す!?
昔と比べればスマホのバッテリー周りはかなり改善されています。薄くて軽量なのに大容量だし、使い方によっては3日くらい充電しなくてもいいくらい持つし。発熱もしにくくなったと思います(ハイエンドは厳しいですが)。カメラやディスプレー、SoCほどわかりやすい進化がバッテリーにはありませんが、着実に良くなっています。
この先、バッテリーのブレイクスルーがあれば、スマホも大きく進化すると思います(もちろん電気自動車も)。
今や世界中の大メーカーがバッテリーの研究開発をしていますが、OPPOやシャオミを見るに、技術革新で一歩先んじるのは中国メーカーかもしれません。
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