シャープは、ミドルクラスのスマートフォンとして、定番的な存在になっている「AQUOS sense」シリーズの新モデル「AQUOS sense8」を発表した。今秋以降の発売を予定している。SIMフリーモデルの予想実売価格は5万円台後半。
■マニア向けではない、「ど真ん中」がAQUOS senseの狙い
AQUOS sense8の今回のテーマは「気軽にがっつり」。メディアにおいてスマホと言えば、同社の「AQUOS R8 pro」を始め、10万円を超えるハイエンド機が取り上げられる機会が多い。そして、価格上昇で新製品に興味を失うユーザーは少なくない。
一方で、スマホの活用の幅は確実にますます広がっている。たとえばカメラやSNS、動画視聴といった用途で、そうしたユーザーが「気軽」かつ「がっつり」使える性能を盛り込み、それでいてお手頃な価格帯に抑えた製品が新AQUOS senseというわけだ(シャープはAQUOS senseについて、しばしば「価格もスペックの一部」と説明している)。
■OIS対応でより気軽に使えるカメラに仕上がった
■高画質な2倍望遠での撮影も可能に
まず「気軽に」という部分で強調されたのが、カメラ機能。前モデルの「AQUOS sense7」でも、1/1.55型というミドルクラスとしては大型の5030万画素センサーを搭載。暗所での強さを含む、高い画質を実現していたが、本モデルではそこに光学式手ぶれ補正機能(OIS)を追加。室内などの場面を問わず、肩肘張らずに気軽に撮影しても失敗写真が少なくなる。全画素PDAF(全画素像面位相差オートフォーカス)による、AFの速さも前モデルから引き継いでいる。
また、大型の高画素センサーならではの、センサーの中央部を活用した画質を落とさない光学2倍相当の望遠撮影も可能に。料理やポートレートなど、光学2倍は撮影機会が多いだけにメリットは大きい。
カメラのさらなる高画質化には、今回搭載されたSnapdragon 6 Gen 1も寄与している。前モデルのSnapdragon 695と比べて、画像処理用のISP(イメージシグナルプロセッサ)の性能が大きく進化。マルチショットの非圧縮データを合成するHDR撮影に対応するなど、ハイエンド機に近づく機能を実現した。なお、Snapdragon 6 Gen 1はそのSnapdragon 695と比較して、CPU性能で約36%、GPU性能で33%アップしているとのことだ。
■ディスプレーは黒挿入による180Hz駆動
■持ちやすいサイズと軽さは前モデルから継承
また、前モデルの弱点と見られていたのがディスプレー。省電力で高画質なIGZO OLED(6.1型、1080×2432)を採用していたものの、リフレッシュレートが60Hz止まりで、SNSアプリでのスクロール時などに引っかかりを感じることがあった。AQUOS sense8はサイズ/解像度などは変わらないものの、最大180Hz駆動にアップ(90Hz+黒挿入)。それでいて可変駆動によって、バッテリーへの影響は小さい。
一方、「がっつり」という部分では、バッテリー容量のアップが上げられる(4570mAh→5000mAh)。元々、バッテリー持ちの良さで高評価だったAQUOS sense7だが、さらに強化された形だ。それでいて、本体サイズは厚みがわずかに増した程度(約70×152×8mm→約71×153×8.4mm)。重量も約159g(前モデルは約158g)と軽量なままで、重量化が進む最近のスマホであれば、軽さもまた「気軽に」使えるという部分につながっている。
あらためて主要スペックを整理すると、Snapdragon 6 Gen 1、6GBメモリー、128GBストレージ、6.1型有機EL(1080×2432)、5030万画素+800万画素(超広角)カメラ(イン800万画素)、5000mAhバッテリー、FeliCa、防水・防塵(IP68)、側面指紋センサー(+マスク対応顔認証)、Android 13など。
側面の指紋センサーは電源キーと一体型に、またイヤホン端子やmicroSDの増設に引き続き対応。サポート期間についても明言され、OSのバージョンアップは3回、セキュリティアップデートは最長5年。カラバリはコバルトブラック、ライトカッパー、ペールグリーンの3色。なお、キャリア(ドコモ/au/UQ/楽天モバイル)のほか、SIMフリーでの発売も当初から公表されている。
「AQUOS sense8」の主なスペック | |
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ディスプレー | 6.1型有機EL 180Hz対応 |
画面解像度 | 1080×2432 |
サイズ | 約71×153×8.4mm |
重量 | 約159g |
CPU | Snapdragon 6 Gen 1(8コア) |
内蔵メモリー | 6GB |
内蔵ストレージ | 128GB |
外部ストレージ | microSDXC |
OS | Android 13 |
無線LAN | IEEE802.11ac |
カメラ画素数 | 約5030万画素 +約800万画素(超広角) イン:約800万画素 |
バッテリー容量 | 5000mAh |
Qi | × |
FeliCa/NFC | ○/○ |
防水/防塵 | ○/○(IP68) |
生体認証 | ○(側面指紋+マスク対応顔) |
SIM形状 | nanoSIM+eSIM |
USB端子 | Type-C |
イヤホン端子 | ○ |
カラバリ | コバルトブラック、ライトカッパー、ペールグリーン |
発売日 | 今秋以降 |
予想実売価格(SIMフリー版) | 5万円台後半 |
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