まずは3チームにて修理の診断を実施
検品が終わった後は、どの部品を交換すれば良いかを判別する診断チームの工程に進む。この診断チームは、ノートPCチームと、デスクトップチーム、特殊な法人のお客様系と3つに分かれている。修理の担当は納期や修理故障内容を確認しつつ、自分のスキルに合わせて3台ずつなど、同時並行に作業を進める。
システム的な確認の最中に、もう1台をチェックするなど、納期が早い製品などから順次優先度を付けて実施し、同社の修理納期の目標である72時間を達成するようにしているとのこと。
故障内容の記載は、ユーザー様が細かく記載している場合以外にもコールセンターでヒアリングして登録しているものもある。いくつか内容を見たところ、キーボードに飲み物をこぼしてしまった、といった案件が多く見られた。
そこで、そういった案件が多いのかと、聞いたところ、テレワークでお茶を飲みながら仕事をしていて、誤ってキーボードにこぼしてしまった、といった事例はかなり含まれるようだ。特にここ2~3年で増えたとのことなので、普段から気を付けたいところだ。
電源が入らない、といった症状ひとつ取っても、本当に電源が入らないのか、それとも電源は入っているが液晶に表示されないだけなのか、それともOSが立ち上がらないのか、いろいろな症状がある。それらはある程度作業員の経験則から来る勘所であたりを付け、実際に部品を交換し、後工程で正しく改善されたかを確認していくという。
見積もりの連絡をし終わった後、または連絡をしないで良い場合は、実際に部品の交換となる。今回はヒンジ部分を当てて割れてしまったノートPCの交換の様子を見せていただいた。パソコンを不注意でぶつけてしまって破損するという事例は、かなり多いとのこと。中には、修理して欲しいという要望があった箇所以外、そこら中が傷だらけといったパターンもたまにあるようだ。
また、修理で入って来た故障内容のデータの蓄積し、製品ごとにどういった故障が増えたかなどの情報を品質管理部門と共有。対策を速やかに進めたり、修理担当で切り分けが難しい症状の相談をしたりといったブレインとなる修理技術グループといった部署もあるという。そうした、専門部署によって、高い精度で修理が行われ、72時間という極めて早い修理納期を実現しているようだ。
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