パナソニックは“Technics”(テクニクス)ブランドの完全ワイヤレスイヤホン「EAH-AZ40M2」を10月19日に発売する。価格はオープンプライス。店頭での販売価格は1万5000円前後になる見込み。
3台のマルチポイント接続に対応
ノイズキャンセル機能を備えた1万円台中盤の機種で、2021年9月の「EAH-AZ40」の後継となる。Technicsはハイレゾ級伝送(最大96kHz/24bit)が可能なLDACコーデックや、最大3台のマルチポイント接続に対応した「EAH-AZ80」と「EAH-AZ60M2」を5月に発表しており、予想を上回る売れ行きを示している。これら上位機の機能も取り入れた。
1万円台中盤の機種は市場でもボリュームゾーン。他の価格帯に比べて強いニーズがある高音質に加え、従来機譲りの軽量かつコンパクトなデザイン、テレワークでの使いやすさなどをポイントに開発している。
高音質では、ワイドレンジ再生が可能な“独自の音響構造”が特徴。ドライバーと一体型のアコースティックコントロールチャンバーやハーモナイザーを用いてデジタル処理に頼らない物理特性の高さを追究している。具体的には、ドライバーの後方に広く取った空気室(チャンバー)による力強く正確な低域の再現、前方のノズル部分にあるハーモナイザーの調整による自然な高域再現などだ。EQ処理を極力排しフラットな特性が得られる“Direct Mode”も利用できる。
高級感がある外観もこだわり。本体は耳によく収まり、長時間の装着で負担の少ない“しずく型”形状で、片側5gと軽い。印象的なローズゴールドカラーが選べるのもAZ60やAZ80にはない、AZ40シリーズの特徴だ。イヤーピースも周辺部が柔らかく、中心部が硬い形状になっており、高い装着性や遮音性が得られる。ロゴのあるフェイス部にはタッチセンサーやBluetoothアンテナを搭載している。小型筐体でこれを実現するために、タッチセンサーとアンテナの機能を共用化したPIFA(板状逆F字型アンテナ)も用いている。ひとつの配線がアンテナ/タッチセンサーの両方として機能するもので、アンテナの感度を保ちつつ、タッチ操作の反応を悪化させないようものを独自設計したという。
ノイズキャンセル機能は外側マイクを使用するフィードフォワード方式で、ビームフォーミングマイクを装備している。6mm口径のダイナミックドライバーは振動板にPEEK素材を使用。ここは10mm口径でアルミ振動板採用のAZ80、8mm口径でバイオセルロース素材採用のAZ60とは異なる部分だ。また、ワイヤレス充電、JustMyVoice、装着センサーなども省略。シンプルな音楽再生に特化し、手ごろさを求める人に向けた機種になっている。
連続再生時間は約5.5時間(NCオン、AAC)で、充電ケース併用で約18時間。15分で60時間使える急速充電機能を持つ。Bluetooth 5.3対応で、SBC、AAC、LDACコーデックの使用が可能。本体はIPX4相当の防滴性能を備える。Fast Pairにも対応。なお、3台のマルチポイント接続を使用するためにはLDAC以外のコーデックを選択する必要がある。
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