Zoomは9月5日(現地時間)、同社が提供するAIアシスタント「Zoom IQ」を「Zoom AI Companion」と改称し、Zoomプラットフォーム全体の新しいジェネレーティブAIアシスタントして改めて発表した。有料プランに契約しているすべてのユーザー(一部の業種および地域をのぞく)は追加料金なしで利用できる。
ただし、現在のところすべての機能の対応言語は英語のみとなっている。日本語対応を待とう。
現在利用できる機能
現在Zoom AI Companionが利用できるのは、Zoomプラットフォーム内の「ミーティング」と「チームチャット」の2つのサービスに限られるが、今後もプラットフォーム全体で多くの機能が追加されていくという。
ミーティングではサードパーティーモデルを含むAI技術を使用し、参加者がこれまでの会議内容についてAI Companionに質問できる。
あらかじめ「キャッチアップしてください」、「私の名前は言及されましたか」、「アクションアイテムは何ですか」などのプリセット質問が用意されているので、遅れて参加したり、途中で抜けた場合などでも自分がいない間のミーティングの内容をすぐにキャッチアップできる。
「スマートレコーディング」機能を使うと、クラウドストレージに録画した動画をスマートチャプターと呼ばれるセクションに整理・分割し、必要なところだけすばやく確認することができるようになる。
「ミーティングサマリー(要約)」機能を使えば、会議終了後に参加者全員に対して自動的にサマリーを送付できる。
チームチャットでは、AI Companionがプロンプトに基づき、適切なトーン、長さでチャットの応答を自動作成してくれるため、忙しくて返事をする余裕がない時でもプロジェクトを止めることはない。
今後も9月下旬に、電子メールの返信作成支援とチャットメッセージの要約機能が、さらにこの秋にはチャットメッセージの作成支援機能、チャットメッセージから会議の意図を自動的に検出しスケジュール設定ボタンを表示する機能、そして、AIがアイディアをカテゴリーごとに整理してホワイトボード上に並べてくれる機能が予定されている。
ユーザーのデータをAIトレーニングに使用することはないと断言
同社は利用規約において、「ユーザーの音声、ビデオ、チャット、画面共有、添付ファイル、その他の通信のようなユーザーのコンテンツ(投票結果、ホワイトボード、リアクションなど)をZoomまたはサードパーティの人工知能モデルの学習に使用することはありません」と明確に宣言している。
また、AI Companionはデフォルトではすべての機能がオフになっており、有効にするかどうかはすべて管理者がコントロールできるようになっている。
なお、本機能はメタの「Llama 2」、OpenAI、Anthropicの技術に加え、Zoom独自の大規模言語モデル(LLM)を動的に組み込むことで、高品質の結果を提供する連合アプローチによって設計されている。これにより、品質とパフォーマンスの向上というメリットを得ながら、どのモデルを選択すべきか悩む必要がなくなるという。
週刊アスキーの最新情報を購読しよう
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります