順調にテイクオフしたコアDX事業、その成長の加速を
2021年度にスタートしたNECの2025中期経営計画が3年目を迎えている。この中期経営計画の成長ドライバーに位置づけているのが「コアDX」事業である。
コアDXは、NECの造語であり、国内を中心としたDX事業への取り組みを指す。ERP導入やクラウド構築、データドリブン経営といった変革テーマなどを捉えてDXを推進する「コンサルティング起点ビジネス」、130のオファリングメニューで構成するNEC Digital Platform(NDP)による「共通基盤」、スマートシティなどの新たな事業領域で展開する「新事業機会」で構成する。
コアDX事業では、2020年度には売上収益1410億円だった事業規模を、2025年度には約4倍となる5700億円に拡大。また、調整後営業利益率は2020年度のマイナス3%の赤字から、2025年度には13%にまで引き上げるという意欲的な計画を打ち出している。この数字からも、まさに中期経営計画の成長ドライバーであることがわかる。
2022年度実績では、コアDX事業の売上収益は2401億円となり、ITサービス全体の15%を占めるとともに、2021年度の赤字から脱却。NDPの売上収益が、前年度比40%増という高い成長を遂げるとともに、NDPが個別SIからの脱却を促し、ビジネスモデル変革のドライバーとなっていることも示す。
これを受けて、NECの森田隆之社長兼CEOは、「コアDX事業が、いよいよテイクオフした。今後も開発投資を続けていくが、継続投資をしながらも、利益貢献する事業に育ってきたといえる」と自己評価するとともに、「これが、NECの差別化になり、付加価値になる。NECの成長とともに、日本のDXを推進し、日本のDXのリーダーになることを目指す」と、今後の成長に向けた意気込みを語った。
週刊アスキーの最新情報を購読しよう
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります