今回の新選オーディオプロダクトは、ソニーが誇るポータブルオーディオのフラグシップ“1000Xシリーズ”の新しい左右独立型ワイヤレスイヤホン「WF-1000XM5」です。9月1日の発売に先駆けて試しました。現行モデルのWF-1000XM4やライバルのワイヤレスイヤホンとも比較しながら、全3回に分けて新製品をレポートしたいと思います。
Xperiaだけじゃない
iPhoneでもハイレゾ級サウンドが楽しめる
1000Xシリーズは最高クラスの「音質」と「ノイズキャンセリング」を追求するソニーが、ポータブルオーディオの最先端技術を惜しみなく投入するフラグシップとして2016年に誕生しました。
左右独立型の完全ワイヤレスイヤホンは2017年に発売した「WF-1000X」が最初のモデルです。以降M2(マークツー)をスキップしていますが、最新モデルのM5(マークファイブ)まで4つのモデルがヒットを飛ばしてきました。
最新モデルはサイズが小さくなりましたが、内容がさらに充実しています。本機には主に「3つの最高クラス」を実現したスゴいワイヤレスイヤホンです。
1つはハイレゾ対応の高音質です。ソニーが開発したBluetoothオーディオの高音質伝送技術である「LDAC(エルダック)」に対応したことから、同じLDACで接続できるXperiaやAndroidスマートフォン、ソニーのウォークマンに代表されるハイレゾオーディオプレーヤーに組み合わせると、最高96kHz/24bitの高品位な音楽再生がワイヤレスでも楽しめます。
加えてLDACに対応していないiPhoneと組み合わせる場合でも、ソニー独自のDSEE Extremeという高音質化技術が使えます。この機能を専用アプリ「Sony | Headphones Connect」からオンにすると、音楽配信やYouTube、CDから取り込んだ音源などiPhoneで再生するサウンドがハイレゾ相当の音質にアップスケーリングされます。
DSEE Extremeでは、AIの技術を駆使しながらリアルタイムに音楽の内容を解析します。ボーカルや楽器の音はそれぞれに最も自然に聞こえるように、補完をかけながら高音質化します。特にボーカルの艶っぽさ、高音を奏でる管弦楽器の響きの豊かさなどがDSEE Extremeをオンにすると「変わる」点に注目しながら、他の製品と実力を聴き比べてみてください。
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