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食べ比べてみました

吉野家と松屋の「紅生姜」ってどう違う?

2023年08月01日 18時20分更新

文● ナベコ 編集●ASCII

紅生姜 吉野家 松屋

紅生姜の違い、意識したことありますか?

 ごきげんよう、アスキーグルメのナベコです。たまに家で牛肉を煮込んで牛丼(もどき)を作ることがありますが、うっかり買い忘れてしまうのが“紅生姜”。紅生姜なしで牛丼をかっこむと、どうしてもちょっとあじけない。あらためて、牛丼屋さんの紅生姜の偉大さを思い知らされます。

 さて、アスキーグルメでは、モーダル小嶋が書いた「『吉野家と松屋の違い』を聞かれたら、どう答える? 」という記事が好評です。

紅生姜 吉野家 松屋

 日本を代表する牛丼(牛めし)チェーンである吉野家と松屋。その違いを、自分だったらどう答えるかな?……と、考えながら記事を読んでみてくださいね!

 記事にも書かれているように、歴史だったり、味の特徴だったり、様々な点で“違い”があるわけです。当然、卓上に置かれている「紅生姜」も違うはず。

 以前からぼんやりと、吉野家と松屋の紅生姜について気になっていました。はたして、両社の紅生姜に差はあるのでしょうか?

 たまたま手元に、デリバリーで注文した時に入れていただいた紅生姜がそれぞれ余っていたので、なんとなく食べ比べてみることにしました。

吉野家の紅生姜

紅生姜 吉野家 松屋

「吉野家」と分かりやすくロゴが入っていますね

紅生姜 吉野家 松屋

原材料には、しょうが、漬け材料(梅酢、食塩、醸造酢)など記載

 紅生姜なので、当然、刻んだ生姜が原材料。加えて、吉野家の紅生姜は漬け材料として、梅酢、食塩、醸造酢が使用されています。

松屋の紅生姜

紅生姜 吉野家 松屋

主張は控えめですが「Matuya」と書かれています

紅生姜 吉野家 松屋

読みにくいですが、原材料は、しょうが、食塩、酸味料など書かれています

 松屋のも、当然、生姜が原材料の筆頭。次に食塩と記載されています。

味の差は?

紅生姜 吉野家 松屋

色みがけっこう違いますね!

 食べ比べてみると、違いは確かにありました。吉野家の紅生姜は“梅酢”のスッキリした酸味を感じます。一方で、松屋の紅生姜は、梅らしき風味はないように思えました。

 もちろんそれぞれ生姜のキリッとしたカラさや、爽やかな酸味があり、お肉の脂と合う非常に合う“スッパ旨い”味わいは共通しています。極端に味が離れているわけではないですが、梅酢の風味の分、口がすぼまるくらいに酸味が強く、そそる味わいだなと感じたのは吉野家でした。

 さりとて、松屋の紅生姜もよい働きをしており、くったりと漬かった吉野家の紅生姜とはまた違って、生姜の繊維質が残っているため、シャキシャキとした食感が心地いいです。酸味が穏やかで単品でも食べやすいなと感じるのはコチラ。これは好みが別れそうです!

紅生姜 吉野家 松屋

吉野家の紅生姜は、くっきりと濃い紅色

紅生姜 吉野家 松屋

松屋は柔らかいピンク。新生姜のような色み

 個性の差が出ましたが、きっとそれぞれの牛丼(牛めし)に合うように作られているはず! 次にお店に行った時には、紅生姜と牛の相性を意識しながら食べてみようと思います。

なんで牛丼に紅生姜をのせるの

 ちなみに、牛丼に紅生姜を添えたのは吉野家が最初だと言われています。吉野家が当時の魚河岸であった東京・日本橋に創業した1899年(明治32年)の牛丼には、すでに紅い色の生姜を添えており、その粋な色合いが江戸っ子に受けたそうですよ(参考:吉野家公式HP)。

 個人的に、東京で流行した牛丼になぜ紅生姜が使用されるようになったか、ずっと疑問でした。そもそも、紅生姜は関西中心に広がっていた漬物ですよね。今でも関西には“紅生姜天”など、紅生姜を使用したフードは多いです。なので、東京だったら“ガリ”を使いそうなものだけどな、と。

 最近、吉野家の創業者である松田栄吉氏は大阪出身であると気が付いて合点がいきました。

 牛丼の歴史について書かれた、飯野亮一著「天丼 かつ丼 牛丼 うな丼 親子丼ー日本五大どんぶりの誕生」(ちくま学芸文庫) によると、明治期から大正期にかけて、たくさん牛丼屋(初期は牛飯屋と呼ばれていた)があったそうです。その中で、吉野家が今に続く“牛丼の型”を生み出し後世に残るのは、彩りを気にするといった大阪出身の松田氏の独自の感性や工夫が一目置かれたからなのかもしれません。

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ナベコ

酒好きライター、編集者。酒活動しています。「TVチャンピオン極~KIWAMI~ せんべろ女王決定戦」に参戦するなど。ホットカーペットが気持ちよすぎて床で寝おちして朝陽で気が付く日々。せっかく年始におろしたパジャマを着ないと……。
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