ワールドコイン財団(The Worldcoin Foundation)は7月24日(現地時間)、2021年にOpenAIのCEO、サム・アルトマン氏他が設立した暗号資産プロジェクト「Worldcoin(ワールドコイン)」が本稼働に入ったことを発表した。
Orbで認証するとIDとデジタル通貨がもらえる
Worldcoinは、プライバシーを保護するデジタルID(World ID)と、法律が許す限り、人間であるというだけで受け取れるデジタル通貨(WLD)で構成されている。
World IDはプロトコル対応ウォレットの「World App」をダウンロードし、全世界に配置されているOrb(オーブ)と呼ばれる生体認証デバイスにアクセスし、眼球をスキャンして虹彩情報を取得することで発行される。この情報をIDと紐付けることにより完全なプライバシーを保ちながら、オンライン上で実在するユニークな人物であることを証明できるという。
Worldcoinはベータ段階の過去6ヵ月間、1週間に4万人以上のWorld ID認証をしてきたが、夏から秋にかけ、世界中の35以上の都市で利用可能なOrbの数を1500個以上に増やす予定だという。
すでに15万人以上がWorld ID認証をしているスペインのような国々では今後数ヵ月のうちに3倍に拡大する予定、それ以外の国では期間限定でポップアップが設置されるので、希望者は近くのOrbを見つけてWorld IDにサインアップできるという。
日本では新宿歌舞伎町東宝ビルにあるゴジラ像をはじめ、東京都内の8箇所にOrbを配置したポップアップが用意されている。
2023年末までにOrbが入手可能になる都市のリストは以下。
アフリカ/中東ドバイ(UAE)、カンパラ(ウガンダ)、ナイロビ、
南北アメリカニューヨーク、ロサンゼルス、サンフランシスコ、マイアミ(以上アメリカ)、ブエノスアイレス、コルドバ、バリローチェ、マル・デル・プラタ(以上アルゼンチン)、メキシコシティ、モンテレイ(以上メキシコ)サンパウロ、リオデジャネイロ(以上ブラジル)、サンティアゴ(チリ)、ボゴタ(コロンビア)
アジアバンガロール、デリー(以上インド)、ホーチミン(ベトナム)、マニラ(フィリピン)、ソウル(韓国)、香港、シンガポール、東京
ヨーロッパマドリード、バルセロナ、バレンシア、ビルバオ、セビリア(以上スペイン)、ワルシャワ、ミュンヘン、ベルリン(以上ドイツ)、リスボン、ポルト(以上ポルトガル)、ロンドン(イギリス)、パリ(フランス)パルマ(イタリア)
全ての人にグローバル経済へのアクセスを提供
現在、世界中で40億人以上の人々が法的かつデジタル的に検証可能なIDを持たないと推定されており、グローバル経済への参加だけでなく、ヘルスケア、政府援助、金融サービスといった重要なサービスへのアクセスを決定的に制限している。
共同創設者のアレックス・ブラニア氏は「Worldcoinの目標は、そのユニークな技術を通じて、居住地や収入などのバックグラウンドに関係なく、全ての人々にデジタル・グローバル経済へのアクセスを提供することだ」と語っている。
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