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【レビュー】M2 Ultra搭載Mac Studioは次元が異なるマシンだ!

2023年07月20日 07時30分更新

Mac Studioのメリットとデメリット

 最後にまとめとしてMac Studioのメリット、デメリットと考えられる特徴を、それぞれ5つずつ挙げておこう。評価の基準は必ずしも一定ではなく、上位のMac Proと比べたり、逆に下位のMac miniと比べたものもある。あるいは、ほかメーカーのPCも含めた一般的なデスクトップ機との比較も混在している。

●Mac Studioのメリット
・Mac Proと同じ基本性能を選択しても価格が安い
・チップ周りのカスタマイズ範囲が広い
・追加のハードなしで最大5台のディスプレイを接続可能
・デスク上での専有面積がMac miniと同じで小さい
・ファンの回転速度が遅い静音設計を採用

 

●Mac Studioのデメリット
・PCIeカードを利用したハードウェア拡張性がない
・メモリ、SSDの増設が比較的高価につく
・本体に厚みがあって設置の自由度がやや低い
・HDMIポートが1つしかない
・内蔵スピーカーがモノラルで音質が今ひとつ

 ここまで見てきたように、PCIeカードを利用した拡張性以外の点では、Mac Studioのポテンシャルは上位のMac Proと何ら変わらない。そのPCIeカードにしても、ドライバーを含めてMac Proに対応したものはまだ種類が少なく、M2 Ultra搭載のMac Proが真価を発揮できるようになるまでには、まだ時間がかかりそうだ。

 Mac Studioには「Pro」という名前は付いていないが、特殊な用途を除いては、プロ用の領域でも十二分にパフォーマンスを発揮できるマシンであることは間違いない。M2 Maxチップも含めてカスタマイズ範囲は非常に広いので、あらゆる仕事の現場でMacを使うユーザーにとって、標準的なチョイスとなる製品と言える。

 

筆者紹介――柴田文彦
 自称エンジニアリングライター。大学時代にApple IIに感化され、パソコンに目覚める。在学中から月刊ASCII誌などに自作プログラムの解説記事を書き始める。就職後は、カラーレーザープリンターなどの研究、技術開発に従事。退社後は、Macを中心としたパソコンの技術解説記事や書籍を執筆するライターとして活動。近著に『6502とApple II システムROMの秘密』(ラトルズ)などがある。時折、テレビ番組「開運!なんでも鑑定団」の鑑定士として、コンピューターや電子機器関連品の鑑定、解説を担当している。

 

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