【レビュー】M2 Ultra搭載Mac Studioは次元が異なるマシンだ!
M1 Max、M1 Ultraチップを搭載した初代のMac Studioが登場したのは、2022年の3月。それから1年ちょっとという、このクラスのマシンとしては短いインターバルで、2世代目のMac Studioが発売された。もちろんApple Siliconも第2世代のハイエンドチップ、M2 Max、M2 Ultraを搭載している。初代とどこがどのように違うのか、Macのラインナップにどのような影響を与えるのか、探っていこう。
なお、パフォーマンスを評価するベンチマークテスト結果と、その考察については別記事でお届けする予定だ。
外観はほどんど変わらない第2世代Mac Studio
第2世代のMac Studioは、短いインターバルで登場したことからも想像できるように、その外観は初代からまったくと言えるほど変わっていない。
底面に小さく表示されている「A2901」というモデル番号を確認しない限り、外観から初代モデルと区別することは難しいはずだ。
フロントパネルやリアパネルに配置された入出力ポート類も、少なくとも外観は何も変わっていない。
これらについては、少し後で細かく見ていくが、やはりフロントパネルに、2つのThunderbolt 4ポートとSDXCカードスロットを装備しているのは便利だ。ワイヤレスによるデータ転送やネットワーク上のストレージが発達しているとはいえ、ときどきはポータブルSSDやSDカードを接続したいというユーザーも少なくないだろう。それが「ときどき」なら、なくても困らないだろうという考え方もできるが、「ときどき」だからこそフロントパネルに装備することに意味があるとも言える。
いずれにせよ、これはほかのデスクトップ型Macには見られない、Studioならではの特徴だ。インテル時代(2014年モデルまで)のMac miniには、SDカードスロットを備えたモデルもあったが、位置はリアパネルで、デスクトップ機としてお世辞にもアクセスしやすいとは言いがたいものだった。それ以降のモデルは、フロントパネルどころか、リアパネルにさえSDカードスロットは装備していない。Mac miniは、Studioと同じような使い方をする機種だけに、こうしたフロントパネル上のI/O機能があってもしかるべきだろう。余談ながら、今後のminiにも期待したい装備だ。
搭載されているチップのクラスを考えれば、言うまでもないことだが、このように一種のゆとりすら感じられる豊富なI/O機能を見ても、Mac Studioがプロ志向のマシンであることに疑いの余地はなさそうだ。それなのに、名前に「Pro」という文字は入っておらず、ボディカラーも「シルバー」で通している。おそらくは、基本性能がほとんど変わらないMac Proへの遠慮なのだろうが、もしかすると将来、「Mac Studio Pro」といった機種が登場する余地を残しているのか、と期待したくもなる。
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