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省スペースながら結構組みやすい&エアフローの工夫も満載!

このサイズで高性能PCに!? CORSAIR縦長ケース「2000D」がスゴイ

2023年07月14日 11時00分更新

取り外せるパーツが多いのも、組みやすさの理由の1つ

電源ユニットはトレイに装着してからケースにネジ止めする

こういった取りはずして装着する部品が多いのも、本製品が組み立てやすい理由の1つだ

 先述のとおり、電源ユニットはやや小型のSFX、SFX-L(最大130mm)に対応。モジュラータイプの場合、あらかじめケーブル類を装着してトレイにネジ止めし、再度トレイをケース側に戻すだけで取り付けは完了するので、ケース内部で細かい作業をせずともよいのがうれしい。

電源ユニットをケース内に戻せばパーツ組み込みは終了。Mini-ITXマザーボードを使用してはいるものの、内部スペースはそれなりに広いため作業性は悪くない

上部のファンコントローラーまわりの配線は電源トレイのネジ止めの際に巻き込みやすいので注意

マザーボード背面のスペースは裏配線に活用できる

空冷クーラーの場合はラジエーター用トレイを戻して完成

 電源ケーブルはとくに太めで取り回しに苦労しがちだが、この装着方法であればケーブルの逃がし場所なども探しやすいだろう。ただし、トレイ付近はケース側のファンケーブルなどもまとまっているため、とくにネジ止めの際は巻き込みが起こらないよう気をつけたい。

 裏配線は、マザーボードの裏側などが利用できる。付属の結束バンドを利用すれば、小型ケースとは思えないほどケーブルをまとめやすい。唯一気になったのは、フロントI/Oのコネクターだが、底面を通さざるを得ない都合上、雑に伸ばすとマザー側のI/Oパネルへのアクセスを阻害する可能性がある。上手く迂回させてやるといいだろう。

オールインワン水冷クーラーを利用する場合、ラジエーター用トレイは最後に装着しよう

今回は電源トレイ上にコントローラーを装着した

 360mmクラスのラジエーターを備える水冷CPUクーラーを利用する場合、ケース内の専用トレイを活用する必要がある(240mmまでであれば背面側に装着も可能だが、ビデオカードを利用しない場合に限る)。マザーボードに覆いかぶさるような形となるので、作業は最後に回すのがベターだ。事前に配線をすませてからトレイに取り付ければいいし、トレイ自体の取り外しも楽な都合上、あとあと取り外しにくい一般的なPCケースよりもかえって利便性は高いかもしれない。

上部に設置した電源ユニットには、ケース付属の電源延長ケーブルを装着する

テープに沿って背面下部に這わせればOK

底面のI/Oに装着したケーブル類は背面下部のケーブルホールから抜き出そう

 最後に付属の電源延長ケーブルを電源ユニットに接続し、背面側に向かって這わせればすべてのパーツの取り付けは完了だ。ちなみに、完成後にI/Oパネルのインターフェースやビデオカードへケーブルを装着する場合、一度ケースを倒して底面カバーを外し、背面側のケーブルホールをとおすなどしてケーブル類を装着後、カバーを戻して再びケースを起こす、という手順が必要となる。

 この点は少し面倒なので、完成後にケースを立てる前にマウスやキーボード、映像出力ケーブルなどはすべて取り付けておくといいだろう。

完成した「iCUE 2000D RGB AIRFLOW WHITE」。メッシュ構造なので内部からLEDの光が漏れてくるため、どことなく幻想的な見栄えに

CORSAIRのユーティリティ「iCUE」を活用することで、対応メモリーやCPUクーラー、ファンなどのカラーを変更できる

 完成して電源をオンにしてみると、フロントの3連ファンと、水冷CPUクーラーの3連ファンのRGBライトの光がメッシュパネルから漏れてきて、ド派手過ぎない幻想的な見栄えになったのが印象的だった。

 なお、ファンやCPUクーラー、対応メモリーは、専用のユーティリティ「iCUE」を活用することで、カラーやエフェクトを変更できる。気分に合わせてレインボーにしてみたり、お気に入りのカラー一色で統一してみたりといったカスタマイズが簡単にできるのも、うれしいポイントだ。

Mini-ITXでも組みやすくなるための工夫が満載
省スペースかつ高性能なパソコンを組みたい人は要チェック!

 Mini-ITXケースといえば「組みにくそう」というイメージが先行しがちだが、本製品は電源ユニットや水冷クーラーのトレイ化、縦長のフォルムによる内部スペースの確保といった工夫により、一般的なPCケースと肩を並べられるほどの組みやすさを確保している点が印象的だった。

 変則的なパーツ配置を意識する必要はあるものの、そこさえ念頭に置いていれば難度は高くない。本製品の特徴的なフォルムが気になるようなら、挑戦してみるだけの価値はあるだろう。

 「iCUE 2000D RGB AIRFLOW WHITE」の実売価格は3万円前後。現在、ユニークな外観とコンパクトさ、なおかつ高性能を実現できるミニタワーケースは貴重であり、本製品のまさに“ミニタワー”感のある個性的なデザインを気に入ったユーザーにとっては、唯一無二の選択肢たりえる。

 マザーボード背面のI/Oポートに頻繁にアクセスしにくいところは懸念ではあるが、そこさえ許容できるなら、購入後のパーツ組み換えなども比較的たやすい。小型派PCユーザーの長く使える相棒になってくれるはずだ。

提供:CORSAIR

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