【第4戦・追走】川畑選手、藤野選手ともにベスト8戦で惜敗
今シーズン初の追走に挑む川畑選手の相手は、#8 粂 哲也選手(HIRANO TIRE ★ VALINO RACING)。川畑選手先行の1本目、粂選手は1コーナーでコースアウト。川畑選手は落ち着いて走り切り、19点のアドバンテージを得ます。入れ替えての2本目も落ち着いた、お手本のような後追いでベスト8へコマを進めます。
ベスト8の対戦相手は、今年復活の#18 日比野哲也選手(SHIBATIRE RACING)。GR86同士の対決です。川畑選手後追いの1本目、1コーナーで日比野選手はゾーンを外すミスをし、さらに失速。そこに川畑選手のラインがクロスして接触しコースアウト。日比野選手は96点の走りに対してゾーン外し減点2の94点。一方、左フロントにダメージを負った川畑選手87点の走りにコース外走行の5点減点、後追いポイント2.5の84.5点と9.5ポイントの差をつけられてしまいます。
修理が規定時間に間に合わず、5点減点で始まった川畑選手先行の2本目。修理したことを忘れてしまうような川畑選手の見事な走りを披露。川畑選手は98点の走りに5点減点、日比野選手は97点の走りに3.5点の後追いポイントとなり敗退。ですが川畑選手にとって希望が持てる走りでした。
藤野選手のベスト16戦の相手はベテランの#99 中村直樹選手(TEAM VALINO × N-style)。中村選手は今年からGR86に乗り換えたので、ここは先輩として勝ちたいところ。藤野選手後追いの1本目。1コーナーまでは少し離れてしまいましたが、後半が常にピタリと綺麗な後追い。中村選手はゾーン3でミスをして2点減点の96点。藤野選手は97点の走りに7.5点の後追いポイントで8.5ポイントのアドバンテージ。ですが中村選手相手の場合、8.5ポイントあってもまったく油断はできません。
入れ替えての2本目。中村選手によると「藤野さんが一番合わせやすい」というように、終始ピタリと寄せます。一方、藤野選手はお手本のような98点の走り。対する中村選手は94点の走りに後追いポイント12。結果、わずか0.5ポイントで藤野選手がベスト8へ勝ち残ります。「クルマが一緒なので、なんとなく角度だったりとか合わせやすい部分はありましたね」と藤野選手。
藤野選手ベスト8の対戦相手は、第2戦終了時点でシリーズトップの#70 横井昌志選手(D-MAX RACING TEAM)。藤野選手の後追いの1本目、横井選手に離されず終始ピタリと寄せて、横井選手99点の走りに対して、藤野選手は97点の走りに後追いポイント9,5の106.5点。入れ替えての2本目。横井選手が終始、藤野選手以上の寄せをみせます。藤野選手99点の走りに対して、横井選手98点に11点の後追いポイントで109点。2.5ポイント差で敗れてしまいました。結果、川畑選手5位、藤野選手8位で第4戦を終えました。優勝は蕎麦切選手。初めての優勝に笑顔が絶えませんでした。
【総括】「クルマが煮詰まってきた」
「次はカッコよく走りたい」
藤野選手 いつもの事なんですけれど、徐々にコースに慣れてきたという感じですね。86の時もそうでしたけれど、86になってから筑波に良い思い出がないんですよ(笑)。金曜日にはコースアウトをしてエアロが壊れたりしましたけれど、メカニックが治してくれて、その後は気持ちよく走ることができました。土曜日の松井選手との接触で、後ろのリアメンバーとかアームが全部曲がってしまって、(コース上の)ホットピットでは修復不可能なので、アライメントとかをなんとなく合わせて、目桑選手と走りました。一度工場に持って帰るか迷ったんですけれど、パーツは全部スペアがあったので、筑波で直した方が速いだろうということで、修理しました。
何となくクルマが煮詰まってきたかなと思います。先が見えてきたかなという感じですね。ですから 、やりたいことが今回出たかなと思います。次のラウンドまでにはセットアップをして、もっといい方向へ持っていきたいですよね。次戦は優勝を狙いに行きますよ(笑)。
川畑選手 土曜日はクルマの調子は良かったんですけれど、どうしてもコースアウトをしやすい状況でした。コースアウトは練習走行の時に1度してしまったので、どうしてもそれを嫌って消極的な走りになってしまいました。結果、ゾーンを外してしまったりとか、いい点数が出せなかったですね。
日曜日は少し頑張ってやったんですけれど、練習走行とか前や後ろの選手がコースアウトをしているのを見ると、またリミッターが効いてしまって、本来できる走りというのがまったくできなかったです。今シーズン初めて追走を走りましたけれど、最初の粂選手がルーキーということもあって、余裕がある状態で対戦でき勝てましたが、日比野選手の時はもう思いっ切りやろうとしたんですけれど、自分の中で上手くクルマも動かせなくて接触もあって。もっといけるのに、というのがあったんですけれどね。その後の走りは思いっきり走れたので、スカッとしました。
成績はあまり残らなかったんですけれど、いろいろ出しきれていないので、次戦に向けてその辺のメンタルコントロールを頑張ろうと思っています。次戦は、あまり得意なコースではないんですけれど、かっこよく走るのを重点にやってみます。
D1グランプリ2023シリーズの折り返しとなる次戦は、8月26~27日の2日間、福島県エビスサーキットで開催予定。いまだ詳細は明らかにされていませんが、D1ライツシリーズと併催することから、コースは昨年開催のバンクをメインコーナーとしたものではなく、従来の西コースでは? と噂されています。得意ではないという川畑選手は、昨年の第5戦で3位を獲得していますので、期待しましょう!
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