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富士フイルム「X-S20」は、コンパクトでAFも最新だから普段の猫スナップはこれでOK

2023年06月28日 12時00分更新

片手をひょいとタイヤに乗っけて挨拶する、人懐こいチャトラ。2023年6月 富士フイルム X-S20

 今回は、前々回(「新型の富士フイルム「X-S20」は小型で軽量だし、猫瞳AFも連写も良好」)の続きで、富士フイルムの「X-S20」で撮った猫。トラベルカメラというくらいなのでトラベルに……行く余裕はないので、近所で出会った猫たちの写真と行こう。

 今回使ったレンズは「XF16-80mmF4 R OIS WR」。ボディがコンパクトなX-S20にはちょっと大きいが、レンズキットのズームレンズでは望遠側が足りないからね。このくらいがちょうどいい。

 製品写真は「かふか」とともに。実は、この翌日に容体が悪化するなんて夢にも思わず、今回の記事用に撮影してあったのだった。せっかく用意したので、かふかの魂に安らぎあれ。

富士フイルムの「X-S20」と「XF16-80mmF4 R OIS WR」とかふか。広角から望遠まで1本で済む便利なレンズだ。

 そして、X-S20を持って、なじみの神社へ。

 X-S20は、Vlogもターゲットにした動画向きのカメラだが、AF回りは最新のハイエンド機を受け継いでおり、猫瞳AFももちろんOK。低価格(前モデルに比べるとかなり上がってるけど、昨今のカメラ事情を鑑みれば低価格な部類だ)でも、きっちり最新のAFを搭載してるってのがうれしいのだ。小さくて高性能で写真も動画も自在に撮れるカメラ、と思えばいい。予想以上に「普段のスナップはこれでいいんじゃね?」と思わせてくれる。

モニタを開いて、地面すれすれから猫瞳AF。ちゃんと近いほうの瞳を見つけて追従してくれた。

 そして撮ったのがこれ。カメラ目線じゃないのが残念なのだけど、実はこれ、撮影者(私だ)の顔を見てるのだ。地面に膝をついてカメラを地面すれすれに持ち、開いたモニタを上から見ながら撮ってるので、猫がカメラより撮影者を気にしちゃうとこうなるのである。

ふさふさ長毛種のタビ。ふさふさしててフォトジェニックなので、つい撮ってしまう。2023年6月 富士フイルム X-S20

 このふさふさな子はタビという。タビには兄弟がいて、そっちはミケと呼ばれている。タビが長毛なだけに兄弟には見えないのだけど、兄弟らしい。こういう地域猫はいろんな種がミックスしているので、判別は難しいのである。

 そのミケは、あまり人には慣れておらず、いつもどこからともなく現れる。この日も「あ、ミケだ」という声で、カメラを向けて連写。ちゃんと猫にフォーカスを合わせながら連写してくれる。

人をやや警戒しつつ歩いてきたミケ。キリッとした目つきと大股な足取りがケモノっぽい。2023年6月 富士フイルム X-S20

 そして、いつのまにかまたどこかへ行ったかと思いきや、木の根元で爪を研いでいるのであった。これは、「XF50mmF2 R WR」に付け替えて撮った写真。

こっそり爪を研いでいる姿をこっそり撮影。雨上がりのしっとりした幹の感じがよく出てて、さすが富士フイルム。2023年6月 富士フイルム X-S20

 それに対して、キジトラのキナコさんは非常に人懐こい。ちょっと慣れると撫でさせてくれる。でも、お気に入りは、いつも世話をしてくれるおじさん。抱っこされても嫌がらずに落ち着いているのだ。

大好きなおじさんに、おとなしく抱っこされてるキナコ。2023年6月 富士フイルム X-S20

 さて。とある日、自転車で帰宅途中、住宅街をぷらぷらと走っていると、道ばたで草を食んでいるチャトラを発見したのである。ちょっと離れたところに自転車を止め、カメラを向ける。

塀とアスファルトの隙間から生えてる草を食んでたチャトラ。2023年6月 富士フイルム X-S20

 そしたらこの猫、葉っぱをぶらぶらさせながら、こっちへ歩いてきたのだ。

葉っぱをぶらぶらさせながらこちらへ歩いてくるチャトラ。あまりにコミカルで思わず連写。2023年6月 富士フイルム X-S20

 こっちはカメラを低い位置に持ってモニタを見ながら、口の隅から葉っぱをぶらぶらさせて歩いてるな、近くに来たら取ってあげようとしか思ってなかったので、連写しながら待ってたのである。

 そしたら……葉っぱは鼻水にくっついてぶらさがってたのだ。それは気づかなかったー。よく見るとおかしいけど、そのくらい気づけよ自分、と思う。

なんと、葉っぱを鼻からぶらぶらさせてたのであった。2023年6月 富士フイルム X-S20

 モニターばっか見ててはいかんですな。まあ、目の前に来たので、葉っぱは取ってあげたけど。

 そのあと、すぐ横の家のガレージに泊まってる車のタイヤに右前足を掛けて、こっちを向いた瞬間が冒頭写真。住宅街の片隅でふとすれ違っただけの、鼻水たらした、痩せててそれなりに高齢っぽい猫ではあるけれども、がんばって生き延びてほしいと願うのであった。

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筆者紹介─荻窪 圭

 
著者近影 荻窪圭

老舗のデジタル系フリーライター兼猫カメラマン。今はカメラやスマホ関連が中心で毎月何かしらのデジカメをレビューするかたわら、趣味が高じて自転車の記事や古地図を使った街歩きのガイド、歴史散歩本の執筆も手がける。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『古地図と地形図で楽しむ東京の神社』(光文社 知恵の森文庫)、『東京「多叉路」散歩』(淡交社)、『古地図と地形図で発見! 鎌倉街道伝承を歩く』(山川出版社)など多数。Instagramのアカウントは ogikubokeiで、主にiPhoneで撮った猫写真を上げている。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/

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