【レビュー】MacBook Air 15インチ「大画面・薄く・軽い」3拍子が絶妙なバランス(石川温)
アップル独自開発「M2」チップにより高性能で低消費電力
MacBook Air 15インチを使って特に実感するのが、チップを冷やすためのファンがなく、実に静かだという点だ。
アップルが独自開発している「M2」チップにより、高性能ながら、低消費電力を実現。バッテリーも朝から晩まで仕事をしても持つし、熱を発しにくいため、空冷ファンが不要となるため、静かでありながら、本体を薄くすることができるというわけだ。
アップルが自社開発する「M2チップ」は現在、M2、M2 Max、M2 Ultraが存在するが、ノーマルのM2だからといって決して非力というわけではない。実際にYouTube動画の編集をアドビ「Premiere Pro」で実施してみたが、実に快適に動画を作ることができた。13分程度の動画も2分19秒で描き出せるなど実にスムーズだ。
複数の4K映像を編集するというのではなく「フルHD程度で商品を紹介する」「プレゼンで使う動画を編集する」「YouTubeに流す」といった映像であれば、M2チップで十分と言えるだろう。
普段、出先ではMacBook Proの14インチで編集作業を行なっているが、やはり15インチで動画編集すると、大画面というだけで細かな作業が捗るのは間違いない。
最新規格「Wi-Fi6E」に非対応なのが残念
MacBook Air 15インチを使っていて、細かいところながらも気になったのがWi-Fiの対応だ。最新の規格であるWi-Fi6Eには非対応となっている。Wi-Fi6Eは6GHz帯を利用しているため、混雑している2.4GHzや状況によっては通信が途絶える5GHzを使わなくてもいいというのが利点だ。
日本でも昨年、ようやくWi-Fi6Eが使えるようになり、対応のWi-Fiルーターが各社から発売され、iPad ProもアップデートによりWi-Fi6E対応になっていたのだった。
「Wi-Fi6E対応じゃないと困る」というわけではないが、自宅内でテレワークでビデオ会議に参加する場合、安定して通信ができると安心なのは間違いない。
個人的にはデジカメの画像をSDカードで吸い上げるという仕事があるため、SDカードスロットは必須であり、どうしてもMacBook Proが選択肢となってしまう。
とはいえ、薄くてデザイン性に優れたMacBook Airということで、幅広い人に勧められるノートパソコンと言えるのは間違いない。
ただし、最も安いモデルで19万880円なのだが、ストレージが256GBということで、少々、心許ない。将来的なことを考えると512GBで22万6800円以上のモデルを検討した方がいいかもしれない。
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