【レビュー】MacBook Air 15インチ「大画面・薄く・軽い」3拍子が絶妙なバランス(石川温)
ノートパソコンを持ち歩く人にはかなり魅力的なスペック
2023年6月13日発売のアップル「MacBook Air 15インチ」を数日間、使っている。
ディスプレーのサイズは正確には15.3インチだが、「大画面」「薄く」「軽い」という3拍子が絶妙なバランスで保たれているノートパソコンとなっている。
筆者は普段、2021年発売の14.2インチのMacBook Proで仕事をしているが、やはり15.3インチというたった1.1インチの違いではあるが、やはり大画面はとても快適だと感じる。
MacBook Airということで、まずは薄さが強調されている。ディスプレーを閉じた状態の高さは11.5mmということで、15インチクラスのノートパソコンとしてはかなり薄い。アップルが「世界一薄い15インチのノートパソコン」と胸を張るのも理解できる。14.2インチのMacBook Proのキーボード面よりも薄いには驚きだ。
かつてのMacBook Airは「軽さ」をアピールしていたが、流石に15.3インチということで1.51kgもあり「めっちゃ軽い」というわけではない。しかし、ふだん、14.2インチで1.6kgのMacBook Proを持ち歩いている身としては、100g以下の差でしかないのに結構、軽く感じてしまう。この辺りは本体が薄く、投影面積が大きいことから、軽いという錯覚を抱くのだろう。
普段、持ち歩いているカバンに入れると、薄いのでほかに書類を入れてもかさばることはない。毎日、ノートパソコンを持ち歩いて仕事をしている人からすれば、かなり魅力的なスペックに仕上がっている。
ディスプレーはLiquid Retinaディスプレーで、とても美しくて見やすい。最近、老眼気味で小さい文字が厳しくなってきたが、15インチもあれば、複数のサイトを立ち上げつつ、小さな文字で原稿を書くというのも容易だ。実際、この原稿もMacBook Air 15インチで書いている。
本体が薄くても妥協しない音響面
本体が薄いということで、音響面で妥協があるかと思えば、決してそんなことはない。6スピーカーサウンドシステムにより、通常の音楽や空間オーディオなども実に立体的に音を奏でることができる。MacBook Proの場合、キーボード面にスピーカーの穴があるのだが、MacBook Air 15インチのキーボード面はツルツルだ。それでもしっかりと音が出ているのに驚いてしまう。
15インチでNetflixなどの映像作品を、ドルビーアトモスで聴けるのはかなり満足度が高い。
アップルではWWDCの基調講演で2年連続、日本のゲーム開発者を登壇させるなど、Macでやたらと「ゲーム推し」なのだが、確かにコントローラーを繋いでのゲームも快適だ。
拡張性に関しては、本体左側面に充電端子とThunderbolt / USB 4ポートが2つ、本体右側面に3.5mmのヘッドフォンジャックが備わっている。
これだけ市場にワイヤレスイヤホンのAirPodsが普及しているので、3.5mmのヘッドフォンジャックなんてなくてもいいような気がするが、ケーブルタイプのヘッドフォンを使う若年層やハイインピーダンスヘッドフォンを使いたいユーザーのためにヘッドフォンジャックを残しているようだ。
一般的なノートパソコンの使い方であれば、Thunderbolt / USB 4ポートが2つもあれば、十分ではないだろうか。ただ、2つのThunderbolt / USB 4ポートが左側に集中しており、右側からケーブルを繋ごうとする場合、配線がきれいにいかないというのが残念だったりする。MacBook Proの場合、左右側面にThunderbolt / USB 4ポートがあるため、左右どちらからでもケーブルを繋げるのが地味ながら便利だったりするのだ。
見た目としては左側に集中していた方がきれいなのだろうが、実際の利用シーンを考えると、もうちょっと考慮して欲しかった気もする。
訂正とお詫び:初出時、一部表記に誤りがございましたので、訂正いたしました。(2023年6月12日)
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