今年(2023年)は、上半期から魅力的なカメラがどんどん出てきて、なかなか楽しいですな。というわけで、富士フイルムから発売されるトラベルカメラ「X-S20」がやってきたのである。
富士フイルムの比較的エントリー向けのモデルで、小さくて軽くて高性能なのが売りだ。「トラベルカメラ」というくらいなので、旅行に持って行きやすくて、バッテリーの持ちもいいですよという。そのうえ、富士フイルムの中では下位のモデルながら、猫瞳AFも連写も上位機譲りでサクサクと使えるのである。
そんなカメラが届いたら、最初に撮るのがわが家の猫。早速、「50mm F2」というコンパクトな単焦点レンズを付けて遊んでみたのだった。
まずは、老猫かふかである。実はちょいと膿胸を患っており、医者へ行って、たまった膿というか水を抜いてもらったところなのだ。で、病院から帰ったらお気に入りのベッド(というか四角いカゴ)に入って、そっぽを向いてしまったのである。病院へ連れてかれるのはイヤだよね。
でも、顔が見えないのは寂しい。そんなときは、鏡の出番である。窓際に鏡を置いて顔を映してみたら、なんかいい感じだったのである。中望遠の明るいレンズのおかげで、手前のかふか自身はボケて、鏡の中の顔にだけピントが合ってるのがよし。
“鏡に映る猫”って、飼い猫撮影のバリエーションとしておすすめです。
そして、よれよれながらも頑張って生きている15歳のかふかには、ゆっくり養生してもらおうと、療養部屋を作って隔離。若い黒猫ミルがすぐちょっかいを出したがるので、遠ざけておく必要があるのだ。
じゃあ遊び盛り、飛び回り盛りの黒猫ミルの相手は誰がするのか。もちろん飼い主である。最近のヒットは「とうもろこしの葉」。妻が手に持って目の前に出したら、いきなり目がらんらんと輝いてこっちがびっくりである。へたなおもちゃより、よほど真剣。
それを見て、慌ててシャッタースピードを上げ、高速連写モードにして撮りまくったのだ。その1枚が冒頭写真。くわっと目を見開いて、葉っぱに食いつこうとする瞬間だ。
もちろん、そう簡単にはいかないわけで、えいっと両腕(というか両前足)で抱え込んだり。
拝み取りをしようとして、空振りしたり。
じゃれて遊ぶ猫を撮るときは、シャッタースピード優先で1/250秒から1/500秒くらいがおすすめ。明るい単焦点レンズで絞り開放にすれば、室内でもなんとか撮れる。背景もボケてくれるしね。
遊び盛りの猫も、無心に遊ぶと疲れちゃうもの。いつのまにか「暑い、疲れた、おやすみ」ってな顔をして、床にぺたっと張りついてしまったのだった。
遊び盛りの猫は楽しいですな。仕事のじゃまをしまくるのは困るけど、それも含めて猫飼いあるあるだ。
そして、黒猫ミルが遊び疲れて静かになった頃、かふかはといえば、養生部屋で少しずつ回復し、のほほんとくつろいでいるのだった。よしよし。
次回は、(雨にたたられたりしなければ)このX-S20にズームレンズでも付けて、地域猫と戯れる予定であります。
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筆者紹介─荻窪 圭
老舗のデジタル系フリーライター兼猫カメラマン。今はカメラやスマホ関連が中心で毎月何かしらのデジカメをレビューするかたわら、趣味が高じて自転車の記事や古地図を使った街歩きのガイド、歴史散歩本の執筆も手がける。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『古地図と地形図で楽しむ東京の神社』(光文社 知恵の森文庫)、『東京「多叉路」散歩』(淡交社)、『古地図と地形図で発見! 鎌倉街道伝承を歩く』(山川出版社)など多数。Instagramのアカウントは ogikubokeiで、主にiPhoneで撮った猫写真を上げている。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/
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