週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Xアイコン
  • RSSフィード

歩行データを取得しヘルスケアへ ORPHEのスマートシューズ「RUNWALK ORPHE」

 2023年3月30日、ORPHEがアシックスと共同で「RUNWALK ORPHE」を一般販売すると発表した。「RUNWALK ORPHE」は、小型軽量の専用センサーを搭載することで、履いて歩くだけで歩行データの取得ができるスマートシューズ。2022年9月に限定販売された際にも大きな話題となったが、改めて本製品の特徴を紹介する。

「RUNWALK ORPHE」とは

「RUNWALK ORPHE」は、アシックス製のビジネスシューズと、ORPHEが開発したセンサーデバイス「ORPHE CORE 3.0」で構成されている。

 シューズのソール部分に、センサーを内蔵する仕組みだ。センサーを装着した状態で歩くと、歩数やスピード、ストライド、接地時間といった計測データを取得できる。

 取得データは、アシックススポーツ工学研究所による足と歩き方についての知見を基に解析。1日の「Mind」と「Physical」のスコアとして、専用アプリ(「ASICS ORPHE WALKアプリ」)に表示される。歩き方から心身の状態を解析し、可視化することに加え、スコアに対する評価コメントをフィードバックすることでバランスの改善も促す。

仕事のある日でも使い続けられる

 昨今、スマートウォッチやスマートリングから取得できる心身のデータを活用し、健康につなげる働きが活発化している。「歩行時におけるデータを心身の健康維持に使う」も、スポーツシューズでは珍しくない試みだ。しかし、ビジネスシューズ、ビジネスシーンでの活用は珍しく、2022年9月に限定販売時には大きな注目を集めた。

 ORPHEでシューズの企画開発、設計を担当する宮田知起氏によると、「スポーツシューズで解析する場合、『ランニングをしないといけないから』と敬遠してしまう人がいる。しかし、心と体の健康を考えた場合、普段のライフスタイルの中でデータを取ることが必要。そこで、ビジネスシーンでの活用を考えた」と話す。

 また、本製品は、センサーが分離できるという点も大きい。一体型であれば、例えばビジネスシューズを履かないとデータは測定できないが、ORPHEが販売しているスニーカータイプのシューズに「ORPHE CORE 3.0」を搭載すれば、ビジネスシーン以外でも利用でき、日々のデータの蓄積が可能になる。他のタイプのシューズと組み合わせることで、さまざまな活用ができるのが、ORPHEのスマートシューズの特徴といえる。

 今後の展望について宮田氏は、「歩き方のデータが取れるとはいえ、それがどのような価値を持つのか、まだまだ知られていない状況。そのため、まずは『歩き方から心と体の状態が分かる』ということを、多くの人に知ってもらえるよう周知活動にも注力したい」と話す。

 とはいえ、積極的にヘルスケアに取り組む人が増えている昨今は、スマートシューズへの関心も高まっている。スマートシューズが当たり前という世界になる可能性も大いにあるだろう。

 履いて歩くだけで健康につながるデータが取得できるスマートシューズ「RUNWALK ORPHE」。限定発売時に「欲しい」という声が多かったこともあり、今回念願の一般販売となった。限定発売時に購入できなかった人は、この機会に手に取ってみるといいだろう。

■関連サイト

「ASCII STARTUPウィークリーレビュー」配信のご案内

ASCII STARTUPでは、「ASCII STARTUPウィークリーレビュー」と題したメールマガジンにて、国内最先端のスタートアップ情報、イベントレポート、関連するエコシステム識者などの取材成果を毎週月曜に配信しています。興味がある方は、以下の登録フォームボタンをクリックいただき、メールアドレスの設定をお願いいたします。

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります