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生成AIアイドル「さつきあい」がグラビア業界を活性化する?

2023年06月06日 20時00分更新

 普段グラドルを数多く取材している記者の清水豊です。

 グラビア誌の中心地といえる「週刊プレイボーイ」に、AIが生成した「さつきあい」が掲載されて話題を呼んでいます。生身のグラドルとまったく同じ扱いでページを割き、水着のグラビアを見せる試みは、おそらく業界でも初めてのことだと思います。現役で活躍するグラドルからも「想像していなかった」「すべてが完璧じゃないところが余計にリアル」といった意見が寄せられる一方、「私たちの撮り下ろしの機会が減ってしまう」という危機感も。そこでAIグラドルが登場するようになった背景を考えてみたいと思います。

話題になったのは2000年の「テライユキ」

 かつては「CGアイドル」と呼ばれていましたが、グラビア業界でもちょっと話題になったのは、2000年ごろの「テライユキ」でした。同時期にクリエイター発掘を目的にした「D's Garage21」(テレビ朝日)という深夜番組もあり、3DCGソフトで作られたアイドルが紹介されていました。よりリアルな方向へ寄せた「飛飛(フェイフェイ)」というCGアイドルは、紙の写真集も発売されるほど。肌の質感なども表現され、当時としては驚くほどクオリティーの高いものでした。

 とはいっても、グラビアで人気になるかといえば、技術的にもまだポリゴン感が残っていたCGアイドルはアニメやゲームの延長という印象で、生身の女の子たちと置き換わるものではありませんでした。応援するファン層も異なるし、現実と架空の世界との隔たりもあって、すんなり受け容れられる環境ではなかったと言えます。AKB48ブームだった2011年に、グリコ「アイスの実」のCMに登場した「江口愛実」は、人気メンバーたちのパーツを合成して作り上げた架空のアイドルでしたが、これも商品プロモーションの一環に留まりました。

 こうした隔たりを一気に埋めたのが、コスプレイヤーの存在でした。

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