理想のe-bikeを探せ! その6
輪行も簡単な軽量e-bike「TRANS MOBILLY NEXT163-S」なら気軽にさらに遠くへ行ける!
自転車も軽ければ軽い方がいい
電動アシストは重いと思われがちだが……
自転車をチェックするとき、その重量をどのくらいの人が意識しているでしょうか。スポーツ車に乗る人は当然意識してるだろうけど、ちょっと駅までとか、普段は買い物に使うくらいという人だと、たぶんそんなに気にしてない。そこで各ジャンルの代表的な自転車を重さで表にしてみた。
なんと子乗せ自転車として大人気の「Gyutto」は30kgオーバー。チャイルドシートやカゴがついてるのみならず、重い子供や荷物を運べるだけの頑丈さが必要なので、当然フレームも重くなるしタイヤも重く太くなるし、全体に重くなればバッテリーやモーターも強力なのが必要になるのでさらに重くなる。30kgの自転車ってすっごく重い。走ってるときはアシストが頑張るからいいけど、ちょっと駐輪場で細かく動かそうとすると、よっこらしょである。
同等のジャンルでも電動アシスト付きの方が重い(モーターにバッテリーに制御回路に……と重い部品が多いからね)。これがスポーツ車やミニベロ(小径車。タイヤ径が小さい分、全体の重量も抑えられる)は、より軽量になる。軽ければ軽いほど快適に走れるからね。やりすぎると部品代がとんでもないことになるけど、そういうのは自転車専門サイトに任せるのでここでは追求はしない。
軽量なe-bikeをあれこれ調べてたら、TRANS MOBILLY(トランスモバイリー)を標榜する自転車に出会ったのだ。なんと、重さが11kg台。これ、アシストなし自転車としても軽いではないか。
しかも折りたたみ式である。そうなると、「e-bikeを持って輪行してみたい」と思うよね。目的地まで電車やバスで運ぶのを「輪行」と呼ぶのだけど、うまくすれば長距離移動分を公共交通機関でまかなえるので、より遠くまで行けるのだ。今回の最終目標は輪行である。
軽くするためにギリギリまで削った潔い1台
GICのe-bikeラインナップから今回選んだのは、「
TRANS MOBILLY NEXT163-S」。タイヤサイズによって3種類あるのだが、その中間にある16インチのものをセレクトした。
タイヤは16インチ、変速は3段、重さは約11.9kg。11.9kgってのはすごく軽い。軽い上に本体価格が12万9800円とお手頃だ。普通、軽くしようと思うとその分高価なパーツが必要になって価格は上がるものだが、NEXT163-Sはちょっと違うアプローチ。なんと、ものすごく潔くいろいろと削ってるのだ。
一番はバッテリー。バッテリーの重さは約600gと超軽量なのだ。一般的なe-bikeの半分以下だ。
潔いのは小さい分容量がぐっと少ないこと。走行距離は公称で約30km。いまや100kmオーバーをうたうe-bikeが多い中で、30kmってのはなかなか思い切ったものだ。走行距離より軽さ。日常の足として使うならマメに充電しようね、あるいは「遠くへ行くのは電車やバス、自動車」に任せようっていう超割り切った仕様なのだ。
面白いのはバッテリーをハンドルバーに取りつけること。メリットは2つある。ひとつは実に着脱が簡単なこと。腰をかがめなくても簡単に外せるので、乗ったらその日のうちに外して充電しちゃえばいい。マメに充電するのが苦にならない軽さだ。1日で何10kmも走らない限り、大丈夫なのである。もうひとつは、バッテリーにLEDライトがついていること。ハンドルバーにカチャっとつけた状態でボタンを押せばライトが付くのである。バッテリーとライトが一体型なのだ。
このバッテリー、扱いは楽なのだが、その分装着時にキーでロックしないので、誰でも着脱できてしまう。盗難の不安は否めないので長時間止めるときはバッテリーを外して持ち歩くのがオススメ。実は側面にUSB Type-A端子があるので、大容量のモバイルバッテリーを持っていくと思えばいいかも。重さも約600gだし。
次に削ったのがメーター。ほとんどのe-bikeはバッテリー残量やスピード、走行距離などがわかるメーターを装着してる。NEXT163-Sにはそれが「ない」。バッテリー残量は4パターンのLEDライトでチェックするだけ。スピードメーターもなし。
次に削ったのがアシスト力の調整。スイッチはバッテリーについている電源ボタンひとつだけ。ほとんどのe-bikeについている「アシスト力調整ボタン」がないのだ。アシストのオンオフのみなのである。
この思い切りっぷりはいい。ハンパなとこがない。細かいところを削った分、よりシンプルで軽くなったのだ。ミニマムe-bikeといっていいレベルである。
では、バッテリーをフル充電して試走だ。
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