一足お先にXperia 1Vが発売された香港
そのカメラ性能に若い人の注目を集める
5月26日、香港でソニーの「Xperia 1 V」が発売になりました。日本での発売は6月以降に予定されており、香港の発売は世界最速だといいます。5月11日のグローバル発表を受けて香港でも事前予約が始まっていましたが、予約期間中に筆者が香港のソニーストアを訪問すると、誰かしらがデモとして展示されているXperia 1 Vを触っている状況でした。Xperia 1 Vの事前人気は香港でもかなり高いと感じました。なおカラバリはカーキグリーンが一番人気のようです。
香港のスマートフォン市場はアップルとサムスンがほぼ寡占状態で、ソニーのXperiaシリーズの人気はそれほど高くない情況が続いていました。その一方では家電やカメラメーカーとしてのソニーのブランド力は絶大です。特にデジカメではソニーユーザーは非常に多く、香港の「カメラ女子」も週末にはαシリーズを手にしている姿をよく見かけます。香港でのXperia 1シリーズは初代モデルから一貫して「デジカメ品質のカメラ」を アピールすることで年々注目を高めているのです。
専用のカバーは予約特典として無料でもらうことができます。しかし、事前予約者が多すぎることからか、発売日の5月26日には単品での発売は欠品で入荷待ち。香港のソニーオンラインストアではXperia 1 V(512GB)の最短発送は6月10日、約2週間待ちとなっています。Xperia 1 Vの香港での事前人気は、ソニーの予想を大きく上回っているのでしょう。
さてスマートフォンの販売は、一般的には価格が安く、メモリー構成の少ないモデルを大々的にアピールします。あるいはあとから高容量のメモリー構成のモデルを発売するというケースが大半です。ところが、Xperia 1 Vに関してソニー香港は価格の高い512GBモデルを先に出し、256GBモデルをあとから出すという売り方をしているのです。
高画質なRAW画像や4Kビデオを撮るとなればストレージ容量は多いに越したことはありません。香港のXperia 1シリーズのユーザーは、スマートフォンをカメラのように使い写真や動画を撮りまくる、というユーザーデータがあるのかもしれませんね。512GBを先に出すのは香港のユーザーニーズをしっかり掴んだ製品展開をしているということでしょう。
香港ではVlogカメラの「ZV-1 II」もすでに発売中。Xperia 1 VもVlogキット(モニターと三脚)をつければVlogカメラにもなります。スマートフォン、Vlogカメラ、そしてαシリーズと、気が付けばソニーは動画にも強いデジタル製品をうまく揃えている唯一のメーカーになっています。
ところで香港ではXperia 1 Vのイメージキャラクターに7人組のアイドルグループ「Lolly Talk」を起用しています。iPhoneやGalaxyが強い香港だけに、より若い層にXperiaをアピールしようという狙いもあるのでしょう。観光地の多い香港だけに、地元の香港人たちがXperia 1 V片手に風景写真やVlog撮影を楽しむ姿が増えそうです。
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