多彩なドライバーを組み合わせたAstell & Kernの新イヤホン
Astell&Kern「AK ZERO2」は中低域にデュアルカスタムBA型ドライバー、中域にデュアルカスタムBA型ドライバー、高域は平面駆動型ドライバー、低域と超高域にピエゾ型(圧電振動子)を組み合わせたダイナミック型ドライバーを搭載している。2021年に発売された「AK ZERO1」が3種類のドライバーを使ったのに対して、AK ZERO2は4種類になり、よりワイドレンジ化され、ハウジングの構造も複雑に見える。ドライバーはクロスオーバーネットワークに接続され、3Dプリントのアコーステックチャンバーで最適の配置が得られるという。ハウジングはCNC切削のアルミ合金製で共振を抑える。その音は4種類のドライバーを使っているとは思えない、統一感のある音色でクセがなく、解像度の高いものだった。低域はタイトでスピード感があり、全体的にモニターライクな印象を受けた。
FitEarとiFi audioのコラボも魅力的
FitEar「MH335ht」は「MH335DW」を新たなアプローチで見直し、堀田息吹氏がマスタリングエンジニアの原田光晴氏のフィロソフィーを受け継いて設計した新世代のダブルウーハーモデルとなる。具体的には3Dプリンターを使い、高域側の音導孔をホーン形にして高域のレンジを拡大、さらにホーン部に中域と低域の音導管を合流させる構造を採用。またネットワークのコンデンサーなどの部品の再検討により低域のリニアリティを向上させたという。ユニット構成はBA型ドライバーの3ウェイ、3ユニット、5ドライバーとなる。その音は低音過多だった「MH335DW」に比べてバランスがフラットになり、低域はハイスピードで、高域側のヌケも良くなっている。まあ、真の実力はカスタムでないと発揮されないので、あまり当てにならないかもしれないが。
会場ではiFi audioの完全ワイヤレスBTアダプター「GO pod」と「MHシリーズ」のバンドルセットも展示されていた。
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